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子どもの矯正の費用は「医療費控除」の対象になる?
21.10.30
カテゴリ:小児矯正
子どもの歯並びを治療でキレイにしてあげたいと思う一方で、保護者の方の悩みの種となるのは費用面の問題だと思います。
基本的に矯正治療には保険が適用できないため、高額な治療費がネックになる方も少なくありません。
ただ子どもの矯正に関しては「医療費控除」を申請することで、治療費を安く抑えられる場合があります。
そこで今回は、子ども矯正の費用における医療費控除について簡単にご紹介していきたいと思います。
医療費控除とは?
医療費控除とは、1年間にかかった医療費が10万円を超えた場合に、支払う税金(所得税・住民税)が軽減される制度です。
医療費控除については生計をともにするご家族全員の医療費が対象となるため、子どもにかかった医療費についても申請をおこなえば税金の一部が還付されます。
またローンやクレジット払いで支払った医療費についても、医療費控除の対象となります。
子どもの矯正費用は医療費控除の対象になる可能性が高い
国税庁のHPには、子どもの矯正治療の費用における医療費控除について以下のように記されています。
『発育段階にある子供の成長を阻害しないようにするために行う不正咬合の歯列矯正のように、歯列矯正を受ける人の年齢や矯正の目的などからみて歯列矯正が必要と認められる場合の費用は、医療費控除の対象になります』
参照
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1128.htm
簡単にいうと、現在の子どもの歯並びが今後の発育に悪い影響を及ぼす場合、それを治療する費用には医療費控除が適用できるということです。
子どもの矯正治療の多くは上記を目的におこなうため、おおよそのケースで医療費控除の対象になる可能性が高いといえます。
ただし矯正治療も審美(見た目をよくすること)を目的にした治療については、医療費控除の対象外となるため注意しましょう。
子どもの矯正費用で医療費控除の申請をおこなう方法
医療費控除を申請する場合は、その翌年に確定申告(2月16日~3月15日)をおこなう必要があります。
お住まいの地域の管轄の税務署にて所定の書類(確定申告書・医療費控除明細書)をもらい、必要事項を記入の上提出します。
なおこれらの書類については国税庁のウェブサイトからもダウンロードできますし、さらにウェブ上での申請も可能です。
医療費控除の対象となる費用は実際にかかった治療費のほか、通院でかかった交通費(ただし公共交通機関のみ)も含むことができます。
また翌年の確定申告の際に申請を忘れてしまっても、過去5年分の医療費については次の年でも還付が受けられます。
したがって治療費の支払いの際に受け取ったレシートや領収書などは、捨てずに保管しておきましょう。
矯正治療のやり直し(再矯正)が必要になるのはなぜ?
21.10.30
カテゴリ:小児矯正
長い治療期間を経て理想的な歯並びを手に入れても、時間が経つにつれて歯並びが元に戻ってしまったり、治療直後よりも悪くなったりすることがあります。
これを歯並びの『後戻り』といいますが、後戻りをした歯並びを元に戻すには矯正治療のやり直し(再矯正)が必要となります。
ここでは歯並びが後戻りする理由や、治療がやり直しにならないための注意点などをご紹介していきましょう。
矯正治療がやり直しになる原因
まずは矯正治療がやり直しになる(後戻りがおこる)原因についてみていきましょう。
最初の矯正治療が不適切
初回に受けた矯正治療において歯科医の治療計画に不備があったり、技術的に問題があったりしたケースでは、無理な治療によって後戻りが起こりやすくなります。
歯並びが悪くなる原因が残っている
歯並びは頬や唇、舌など口周りの筋肉からの力による影響も大きく、たとえば唇を咬むクセや舌を突き出すクセ、口呼吸なども歯並びを悪くする要因になります。
矯正治療で仮に歯並びが良くなっても、このような悪習癖が残っていると後戻りを起こすため注意が必要です。
保定期間が短い
矯正治療では歯並びが整った後、その歯並びがしっかり安定するまで一定の保定期間を設け、「リテーナー」という取り外し式の装置を装着します。
保定期間は基本的に歯並びを治すのにかかったのと同じほどの期間をかけますが、この保定期間を正しく守らないと時間が経つにつれ後戻りしやすくなります。
やり直し(再矯正)にならないためにできること
せっかくキレイになった歯並びが治療のやり直しにならないためには、最初に受ける治療で以下の点を心がけておくことが肝心です。
治療実績の豊富な歯科医院を選ぶ
後戻りが起こる原因のうち、「不適切な治療」や「歯並びが悪くなる原因(悪習癖)が残っている」というのは、いずれも治療する歯科医師の技量に問題があります。
したがって矯正治療を受ける際には、まずその医院における実際の治療実績や歯科医師のスキルなども十分に確認しておくことが重要です。
近年はホームページなどでこれらの内容を記載する医院も増えているので、事前にチェックしておくとよいでしょう。
治療が終わるまで、歯科医の指示に従う
矯正治療後の後戻りについては、患者様自身の管理不足によって生じるケースも多くみられます。
とくに保定に関しては、自分の希望した歯並びを手に入れたことによる油断から、ついリテーナーを個人の判断で外してしまう方も少なくありません。
ただこの最後の油断こそが、あとになって大きな後悔の種となってしまうため、最後の最後まで気を抜かずに歯科医の指示に従いましょう。
インビザラインの「リテーナー」 いつまで続ける?
21.10.30
カテゴリ:小児矯正
インビザラインでは治療用のアライナー(マウスピース)で歯並びが整ったあと、次に一定の期間「リテーナー」を装着し、歯並びが安定するのを待ちます。
ここではインビザラインのリテーナーについて、その目的や装着する期間などについて解説していきます。
インビザラインの「リテーナー」とは
リテーナーとは、矯正治療でキレイに並んだ歯並びを安定させるために装着する装置のことです。
「保定(ほてい)装置」とも呼ばれ、インビザラインに限らず、矯正治療では必ずこのリテーナーを装着する『保定期間』が設けられています。
リテーナーには様々な種類がありますが、基本的にはどれも自分で取り外すことが可能です。
プルチーノ歯科・矯正歯科ではインビザラインの保定装置に『ビベラリテーナー』という装置を使用しています(症例によっては他のリテーナーを使用)。
ビベラリテーナーもインビザラインの治療に用いるのと同様の透明のマウスピース型タイプなので、装着しても目立つことはありません。
インビザラインにおけるリテーナーの期間
当院でおこなうインビザライン治療では、基本的に歯並びを治すのにかかかったのと同程度の保定期間を設けています。
たとえばインビザラインで歯並びを治すのに2年かかった場合、その後のプラス2年を保定期間とします。
保定期間中も基本的には1日を通してリテーナーを装着していただくことになりますが、一定の期間が過ぎたあとは「就寝時のみ」の装着にしていきます。
また装着する間隔も「毎日」から「1日おき」「2日おき」と、お口の状態にあわせて徐々に間隔を伸ばしていきます。
リテーナーを正しく着けないとどうなる?
なぜ治療後に保定期間を設けるかといえば、治療直後は見た目のうえで歯並びがキレイになっていても、実際にはそれを支える骨がまだ完全には固まっていないためです。
つまり保定期間とは『歯を支える骨をしっかり固めて、歯が再び動かないようにするために必要な期間』なのです。
もし骨がまだ固まってない状態でリテーナーを外してしまえば、歯が再び動き出し、せっかくキレイに並んだ歯並びが崩れてしまいます。
矯正治療では治療後しばらくして歯並びが元に戻ったり、治療直後よりも歯並びが悪くなる”後戻り”を起こすことがありますが、その原因の1つが「リテーナーの装着不足」です。
したがって、せっかく美しくなった歯並びを長く維持するためにも、リテーナーの装着は歯科医の指示通りに正しくおこなうことをおすすめします。
『八重歯(やえば)』は部分矯正で治せる?
21.10.26
カテゴリ:小児矯正
『八重歯(やえば)』は一般に、全体の歯並びから外側に飛び出したり、他の歯と重なりあったりする犬歯(前から3番目の歯)を意味します。
チャームポイントとして親しまれることもある八重歯ですが、一方で飛び出した犬歯が”牙”のように見えることから、口元の見た目で八重歯を気にする方も少なくありません。
そこで今回は、歯並びの中で『八重歯』だけを治したい場合、部分矯正でも治すことができるのかについてお話していきたいと思います。
症状の軽い八重歯なら部分矯正で治せることも
部分矯正とは前歯の気になる歯並びを治す治療法で、全体矯正よりも治療期間が短く、また費用も安いのが特長です。
八重歯も前歯の一部ですので、奥歯の噛み合わせに問題がなく、比較的症状の軽い八重歯であれば、部分矯正で治療が可能な場合もあります。
具体的な治療法として、一般的なワイヤー矯正のほか、インビザラインのようなマウスピースを使用した治療などが挙げられます。
部分矯正では治せない八重歯
八重歯でも次の項目に当てはまるケースは、部分矯正では治せない可能性が高いといえます。
・奥歯の噛み合わせが悪い
・八重歯を本来の位置に戻すためのスペースが足りない
・八重歯以外にも歯並びの異常(出っ歯・受け口など)がある
・骨格的な問題がある
以上のようなケースでは、部分矯正でも挙げた「ワイヤー矯正」や「マウスピース矯正」などを用いて歯並び全体の治療をおこないます。
なお、八重歯を治すのにスペースが足りない場合は他の歯の抜歯が必要な場合もあるので、詳しい治療内容については担当歯科医に相談してみましょう。
八重歯は矯正治療で治した方がいい?
日本ではかねてより八重歯は「可愛い」というイメージがありますが、歯科医療の観点でいうと八重歯にはデメリットのほうが多いといえます。
その理由の1つは、八重歯は上下の犬歯が噛みあわず、他の前歯や奥歯に負担がかかりやすくなることです。
正しい噛み合わせでは、顎を横にずらすと犬歯のみが合わさり、それ以外の前歯や奥歯が噛み合うことはありません。
犬歯はこのように顎を動かす時に”ガイド”としての働きがあり、他の前歯や奥歯に余計な負担がかからないようにしています。
八重歯ではこのガイドとしての働きがうまく機能しないため、顎を動かす時に他の前歯や奥歯にかかる負担が大きくなります。
また八重歯は他の歯と重なり合っていたり、通常の位置よりも上方にあったりすることから、歯ブラシが当てにくく、細かいすき間に食べかすやプラークが溜まりがちです。
そのため八重歯は通常の歯と比べて、虫歯や歯周病を発症するリスクが高くなります。
以上のことから、長い目でみると八重歯は早いうちに矯正治療で治しておくほうがよいといえるでしょう。
大人の歯列矯正気をつけるべき4つの注意点とは?
21.10.26
カテゴリ:小児矯正
歯列矯正をはじめる年齢に制限はなく、とくに近年は昔にはなかった治療法が数多く誕生していることから、大人になってから治療をはじめる方も増えています。
大人の歯列矯正では長年のコンプレックスの解消にくわえ、将来的な虫歯・歯周病のリスクを軽減するほか、全身の健康面にも良い効果をもたらします。
ただ一方で大人になってから歯列矯正をはじめる場合、いくつか注意しておきたい点もありますので、今回はその注意点についていくつかご紹介していきます。
大人の歯列矯正の注意点①治療中は虫歯・歯周病になりやすい
矯正治療をはじめると歯の表面に器具がついたり、インビザラインでも1日20時間以上はマウスピースを装着したりと、お口の中がどうしても不衛生になりがちです。
とくに大人の場合は、30代以降になると歯周病の進行リスクが高まります。
歯周病は進行するまで症状があらわれにくく、気づいた時には手遅れになっているケースもめずらしくありません。
したがって大人が歯列矯正をはじめるに当たっては、これまで以上にセルフケアの徹底が必要となります。
大人の歯列矯正の注意点②歯並びによっては「抜歯」が必要になる
大人の歯列矯正が子どもの歯列矯正と大きく異なるのは、発育途中にある子どもの場合は顎の成長がまだ見込めるのに対し、大人の場合はそれが不可能であるという点です。
子どもであれば歯がキレイに並ぶためのスペースが不足している場合でも、顎の大きさや形をコントロールすることで歯並びを整えることができます。
一方で大人の場合は顎の大きさがすでに決まっているため、基本的には歯を抜くことでしかそのスペースを確保できません。
とくに顎と歯の大きさのアンバランスによって歯並びがデコボコしているケースでは、抜歯が必要になる可能性が高くなります。
大人の歯列矯正の注意点③歯ぐきが下がることがある
大人で歯並びの悪い方の中には、すでに歯周病にかかっている方も少なくありません。
このような方が歯列矯正をはじめる場合、先に歯周病をしっかり治しておかないと、矯正治療によりさらに症状が悪化して歯ぐきが下がってしまうことがあります。
また近年は歯を抜かずに歯並びを治す『非抜歯治療』が大人の歯列矯正でも人気を集めています。
しかし無理な非抜歯治療では、歯並び全体が本来あるべき位置から外側へ広がり、歯根(歯の根っこ)が露出してしまうトラブルも増えているため注意が必要です。
大人の歯列矯正の注意点④治療期間が長い
歯を取り囲む骨が頑丈な大人の場合は、歯を動かすのにも時間がかかります。
そのため大人の歯列矯正は治療終了までの期間が長くなることも事前に頭に留めておきましょう。
なおプルチーノ歯科・矯正歯科では、近赤外線の照射で歯の移動スピードを速め、治療期間を短縮する「オルソパルス(光加速矯正装置)」を取り扱っております。
少しでも治療を早く終わらせたいとご希望の方は、ぜひお気軽にお問合せください。