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2025年8月休診日のお知らせ
25.07.31
カテゴリ:医院からのお知らせ
2025年8月は
毎週木曜日が休診日となります。
また、13(水)〜17(日)をお盆休みとさせていただきます。
御用の方は留守番電話に残していただければ
こちらから折り返しご連絡させていただきます。
何卒よろしくお願いいたします。
小児歯科のレストレーナーはどんな器具?歯科治療で使用する目的や代替方法も解説!
25.07.02
カテゴリ:医院からのお知らせ
お子さんの初めての歯科治療で、保護者の方は「うちの子はちゃんと治療を受けられるだろうか」「痛くないかな、怖くないかな」など、さまざまな不安を感じると思います。
そのような中で「レストレーナー」という言葉を耳にしたり、実際に使用を提案されたりすることがあるかもしれません。
レストレーナーと聞くと、なんだか少し怖いイメージを持たれる方もいらっしゃるかもしれませんが、お子さんの安全を守り、必要な治療を確実に行うために、やむを得ず検討される医療用の補助具の一つです。
この記事では、小児歯科で使われるレストレーナーとは何か、なぜ使用が検討されるのか、安全性やメリットなどを、保護者の方の疑問や不安に寄り添いながらわかりやすく解説します。
Contents
レストレーナーとは、安全な治療のための身体固定具
レストレーナーとは、小児歯科治療において、お子さんの身体の動きを優しく抑制し、安全な治療環境を確保するために使用される「身体固定具」の一種です。
ネット状の布や柔らかいベルトなどでできており、お子さんの身体を治療ユニット(診療台)に優しく包み込むようにして固定します。
「固定具」と聞くと少し抵抗を感じるかもしれませんが、治療中にお子さんが不意に動いてしまうことで、鋭利な歯科用器具で口の中を傷つけたり、転倒したりする危険からお子さんを守るためのものです。
また、歯科医師やスタッフが安全に治療に集中するためにも重要な役割を果たします。
レストレーナーは、お子さんにとってストレスの少ない素材や形状が工夫されており、あくまで「治療を安全かつスムーズに進めるための補助器具」として、細心の注意を払って使用されます。
レストレーナーを使用する具体的なケースとメリット
レストレーナーを使用する具体的なケースとメリットについて解説します。
治療中のお子さんの動きによる事故を防ぐ
レストレーナーの最も重要な使用目的は、治療中のお子さんの動きによる事故を防ぐことです。
例えば、
- 治療器具が、お子さんのお口の中の粘膜や舌、歯ぐきなどを傷つけてしまう
- お子さんが診療台から落ちそうになる
- 歯科医師やスタッフが、お子さんの動きによって持っている器具で怪我をしてしまう
といった事故のリスクが考えられます。
レストレーナーを使用することで、これらのリスクを大幅に軽減し、お子さんも医療スタッフも安全な環境で治療に臨めます。
治療が難しいお子さんへの対応
言葉でのコミュニケーションがまだ難しい年齢のお子さんや、歯科治療に対する恐怖心が非常に強いお子さん、あるいは発達上の特性により、じっと座っていることや指示に従うことが難しいお子さんの場合、安全に治療を行うことが困難な場合があります。
具体的には、
- 泣き叫んでしまったり、手足をバタバタさせてしまったりして、治療器具がお口に近づけられない
- 口を固く閉じてしまい、治療ができない
- 治療の必要性を説明しても、理解や協力が得られない
といった状況です。
このような場合、レストレーナーを使用することで、身体の動きを最小限に抑え、必要な歯科治療(例えば、痛みを伴う虫歯の治療や、放置するとさらに悪化するような状態の治療)を安全に進めることが可能になります。
安全かつ確実な治療の実現
レストレーナーを使用する最大のメリットは、繰り返しになりますが「安全性の確保」です。
安全が確保されることで、以下のようなメリットも生まれます。
- 治療の質の向上
歯科医師は、お子様の急な動きを心配することなく治療に集中できるため、より精密で丁寧な処置が可能になります。 - 治療時間の短縮
治療がスムーズに進むことで、結果的に全体の治療時間が短縮され、お子さんの心身への負担を軽減できる場合があります。 - 保護者の方の安心感
お子様が安全に治療を受けているのを見守ることで、保護者の方の不安も和らぐことが期待できます。
保護者の方が知っておくべき大切なポイント
レストレーナーの使用を検討するにあたり、保護者の方が事前に知っておくべき大切なポイントがあります。
それは、歯科医院からの十分な説明と、それにもとづく同意(インフォームド・コンセント)、そしてお子さんへの精神的なケアです。
使用前の歯科医師からの十分な説明と同意の重要性(インフォームド・コンセント)
歯科医師がレストレーナーの使用を提案する場合、必ず事前に保護者の方に対して、なぜレストレーナーが必要なのか、どのような器具でどのように使用するのか、使用することで得られるメリットと、考えられるデメリット(お子様の精神的負担など)について、わかりやすく丁寧に説明する義務があります。
保護者の方は、この説明をしっかりと聞き、疑問や不安な点があれば遠慮なく質問し、十分に理解・納得した上で使用に同意することが「インフォームド・コンセント」の基本です。
決して、よくわからないまま同意してしまうことのないようにしましょう。
歯科医院ごとの使用方針と判断基準
レストレーナーの使用に対する考え方や方針は、すべての歯科医院で同じというわけではありません。
- 安全を最優先し、必要と判断すれば積極的にレストレーナーの使用を検討する医院
- 可能な限りレストレーナーを使用せず、他の方法(行動調整法や鎮静法など)を優先する医院
- レストレーナーの使用基準が比較的明確に定められている医院
など、さまざまです。
お子さんをどの歯科医院に連れて行くか選ぶ際には、その医院の治療方針(レストレーナーの使用に対する考え方を含む)を事前にホームページで確認したり、初診相談の際に質問したりすることも大切です。
お子さんの精神的負担を最小限にするための配慮
レストレーナーを使用することは、程度の差こそあれ、お子さんにとって身体的・精神的な負担となる可能性があります。
その点を理解した上で、歯科医院側も、お子さんの負担を少しでも軽減するためのさまざまな配慮を行っています。
例えば、
- 優しい声かけを絶やさず、安心感を与える
- 可能な限り短時間で使用を終えるように努める
- 治療が終わった後は、たくさん褒めて達成感を味わってもらう
- 治療中、保護者の方がそばに付き添えるようにする
といった工夫です。
また、保護者の方も、治療前には「大丈夫だよ」「先生が虫歯をやっつけてくれるよ」といった前向きな言葉をかけ、治療後には「よく頑張ったね」「えらかったね」とたくさん褒めて抱きしめてあげるなど、精神的なサポートをしてあげることが重要です。
歯科治療が「怖い体験」として記憶に残らないよう、親子と歯科医院が協力して取り組む姿勢が求められます。
レストレーナー以外の選択肢
お子さんの歯科治療を安全に進めるためのレストレーナーの使用は最終手段であり、それ以外にもさまざまな工夫や選択肢があります。
まず大切なのは、歯科医院の雰囲気作りです。
当院では、お子さんがリラックスできるよう、キッズスペースを設けたり、楽しい絵本やおもちゃを用意したりしています。
また、治療前に歯科医師やスタッフが優しく声をかけ、治療器具に触れてもらうなどして、歯科治療への恐怖心を和らげる工夫も行っています。
どうしても治療が難しい場合は、笑気麻酔という方法もあるのでご相談ください。
笑気麻酔は、甘い香りのガスを鼻から吸うことで、リラックス効果や軽い鎮静効果が得られ、不安や恐怖心を軽減しながら治療を受けられるものです。
全身麻酔ではないため、体への負担も少なく、多くのお子さんに安全に使用することが可能です。
まだごく初期の小さな虫歯や、永久歯への生え変わりが近い乳歯などの場合は「虫歯の進行を抑えるお薬」を使って注意深く様子を見るという治療法を選択できる場合もあります。
治療の必要性が低い初期の虫歯であれば、フッ素塗布やシーラントといった予防処置で進行を抑え、お子さんの成長を待ってから本格的な治療を行うという選択も可能です。
当院では、お子さんが歯科治療を少しでも楽しく、そして「頑張ろう!」と思えるように、治療後にガチャガチャを1回サービスしています。
ガチャガチャの中身は、虫歯の原因にならない「キシリトール100%のガム」なので、安心して食べていただくことが可能です。
まとめ:お子さんの安全な歯科治療のために大切なこと
レストレーナーは、小児歯科治療において、お子さんの安全を確保し、必要な治療を確実に行うためのやむを得ない選択肢の一つです。
決して安易に使用されるものではなく、歯科医師が専門的な知見にもとづいて慎重に判断し、保護者の方の十分な理解と同意のもとで用いられなければなりません。
お子さんの歯科治療において最も大切なのは、保護者の方と歯科医師との信頼関係です。
治療方針について疑問や不安があれば、どんな些細なことでも遠慮なく質問し、納得いくまで話し合うことが、後悔のない治療につながります。
そして、治療が無事に終わった後には、お子さんをたくさん褒めてあげてください。
また、忘れてはならないのは、そもそも虫歯や歯周病にならないように、日頃からの予防ケアが最も重要であるということです。
定期的な歯科検診を受け、正しい歯磨き習慣を身につけ、食生活にも気を配ることで、治療が必要な状態を防げます。
歯科医師の小児や矯正歯科の専門性の証明!日本の小児歯科学会や矯正歯科学会が認定する認定医や専門医の名簿とは
25.07.02
カテゴリ:医院からのお知らせ
歯科の専門科目はたくさんある
歯科治療と一言で言っても、多くの治療内容があります。日本では、その治療内容の種類訳を「専門科目」といいます。
専門科目を見れば、その歯科医院がどのような歯科治療が得意であったり専門的な知識や技術をもっているのかが判断できます。
この記事では、小児歯科と矯正歯科に関する専門性の重要性についてご紹介します。
小児歯科・矯正歯科とは
小児歯科
小児期とは、体の成長段階である時期(乳幼児期(第一次成長期)から第二次成長期ごろまで)のことをいいます。小児歯科では、成長期の期間は男女差や個人差がありますが、主に乳歯(子供の歯)から永久歯(大人の歯)がすべて生え変わるまでの時期を対象に治療をおこないます。
矯正歯科
矯正歯科は、歯並びや顎などの骨格や筋肉などを整えて、機能的問題を改善したり審美問題を改善するためにおこないます。
治療を行う年齢などは患者さんの症状などによって違いますが、小児から大人までどのような年代でも対象に治療をおこないます。
専門性の重要性
歯科の治療科目は多くありますが、それぞれの治療科目のなかでも小児歯科や矯正歯科は専門性が高いと言われています。
小児歯科の専門性
小児歯科では、子どもの成長段階に合わせた口腔内(口の中)や顎や筋肉などの成長に関する知識も重要とされています。先天性の問題や遺伝性の問題で顎や歯並びなども大きく影響されますが、こどもの時期から対象することで完治・改善ができる症状も多くあります。
そのため、小児歯科では様々な症例に対応するための知識や技術などが重要となります。
また、先天性・遺伝性の問題や指しゃぶりなどの習癖が原因で、咀嚼(そしゃく)がうまくできない、発音・発声がはっきりしない、口が開いたままになってしまい、鼻を使っての呼吸が難しい(口呼吸)などの症状が認められる状態を口腔機能発達不全症(こうくうきのうはったつふぜんしょう)といい、小児の体の成長や集中力の低下や睡眠障害など多岐にわたって影響が及ぶことが分かってきています。
このように、小児歯科では、口腔機能発達不全症に関する適切な知識と対応できる能力も求められています。
また、将来的に何らかの症状や疾患が起きそうな場合には、その予防対策ができる知識も重要なのです。
矯正歯科の専門性
矯正歯科治療は、口だけではなく体全体にも影響が起きやすい治療です。
機能的問題とは、顎の大きさや位置の問題や歯並びやかみ合わせが関係して、顎関節症や咬合不全、開口障害などの問題が起きていることを指します。
審美的問題とは、上顎前突や下顎前突、受け口や出っ歯などの見た目の問題のことを指します。
これらの問題は、体全体のバランスを崩してしまったり、精神的なストレスの原因になってしまうことがあるため、問題を改善することは非常に重要な事です。
矯正歯科専門医には、一般的な歯科知識に加えて筋肉や骨格などに関する専門的な知識も必要なため、歯科矯正治療を行うためには専門的な知識や経験、技術が必要と考えられます。
また、矯正歯科治療の中でもワイヤーやブラケットなどの装置を歯の表面に装着するワイヤー矯正治療や舌側ワイヤー矯正治療の他に、患者さんのお口から採得した歯型から作成したマウスピース矯正治療などがあり、それぞれの治療方法に関しても専門的な知識が求められています。
愛知県名古屋市のプルチーノ歯科・矯正歯科では、最新のマウスピース矯正治療「インビザラインシステム」を導入しています。
インビザライン矯正は、患者さんのお口の中から3Dスキャナーを使って得た情報を基に柔らかい素材のマウスピースを作り、金属などの装着物を使わないためお口の中を傷つけることなく患者さんの負担が少ない状態で安心して治療を受けていただくことができます。
さらに、歯に装置を接着して装着するワイヤー矯正とは違い、インビザライン矯正は患者さんが自分で取り外しをすることができます。1日のうち歯科医師が指導した時間のみマウスピースを装着すれば、食事や歯磨きなどをする時や激しいスポーツをする時は外した状態でいることができます。そのため、歯周病や虫歯のリスクを抑えることができ、マウスピースも水洗いすることができるので、清潔に使うことができます。
プルチーノ歯科・矯正歯科では、院長先生を始めとしたインビザラインに関する専門的な知識と経験や技術を持っていると認定されたインビザドクターが在籍していますので、患者さんに最適な治療計画をたてて治療を行うことができます。
また、小児からインビザライン矯正ができる「インビザラインファースト」も行っており、専門的な知識を持ったドクターによるインビザライン矯正を受けることができるのです。
初診前の無料カウンセリングが、医院への電話予約や24時間プルチーノ歯科・矯正歯科のホームページからweb予約することができるので是非ご利用ください。専門的な知識を持った歯科医師が、患者さんの悩みや治療に関する要望などを確認して、必要な検査をしっかりと行いその結果をもとに患者さんに最適な治療プランを作成しご案内します。
日本の学会が認定する認定医・専門医とは
むし歯の治療や歯石除去などの歯面清掃などは、「一般歯科」と呼ばれる治療科目のなかで行われる治療内容です。また、親知らずの抜歯やインプラント治療などの外科治療は「口腔外科」で行われることが多いですが、一般歯科と標榜(科目を公表すること)された歯科医院でもおこなわれていることがあります。
治療科目の標榜は、日本の歯科医師国家試験に合格し研修期間を修了した歯科医師であればどの科目でも公表することができます。言いかえるなら、あまり専門的な知識や技術を持っていなくても、歯科医師ならばどの治療科目も標榜することができるのです。
では、どのようなことを基準に本当の専門的な知識や技術を持った歯科医師を探すことができるのでしょうか。
日本では、それぞれの治療科目の専門医が集まって結成した「学会」というものが多くあります。それらの学会機構では、各専門科目のなかで治療における必要な知識などを持っている歯科医師を「認定医」や「専門医」として認定する制度事業があります。それぞれの科目での認定医は、学会の認定会員名簿一覧が掲載されており、インターネットの学会のサイトから検索して確認することができます。
小児歯科の認定医
子どもは体や心の成長段階であることから、大人の歯科治療とは違う知識が必要である科目です。現在の口腔内や骨の成長などの状態を理解し、これから成長する中でどのように変化が起きたり問題が変わってくるのかなど、幅広い視野が必要となります。
小児歯科で適切な治療を行うためには、治療に携わる歯科医師もその他の歯科衛生士などのスタッフにも専門的な知識が求められるのです。
日本小児歯科学会( Japanese Society of Pediatric Dentistry)
公益財団法人日本小児歯科学会では、小児歯科学の専門的知識と技術、そして公共的使命と社会的責任を有する歯科 医師を育成するとともに、小児歯科医療の発展と向上をはかり、小児保健の充実と増進 に寄与することを目的として、認定医を認定しています。
認定医としての認定を受けるためには、日本国内の歯科医師免許を持っている日本歯科医師会に入会している会員が、学会の定める専門的な研修セミナーなどを受け、臨床(歯科治療現場)でも十分と判断される経験を積んだ歯科医師であると委員会で認められる必要があります。
日本小児歯科学会の認定医に認定されると日本小児歯科学会認定医名簿に記載されるので、学会のホームページのサイトマップから検索して認定医を探すことができます。
矯正歯科の認定医・専門医
日本矯正歯科学会(Japanese Orthodontic Society)
・認定医
公益社団法人日本矯正歯科学会では、矯正歯科医療に関し、適切な学識、技術、経験を有する者と規定して認定医を指定しています。認定医の資格認定は、申請した学会員の中から学会指定研修施設での基本研修と臨床研修を5年以上修了し、診療活動ならびに大会などでの論文発表などの学術活動の実績などが認められ、症例審査に合格することで認定されます。さらに、更新のためには5年ごとに研修単位取得の実績と更新症例報告等の更新審査に合格する必要があります。
・専門医
公益社団法人日本矯正歯科学会では、矯正歯科領域における診断、治療および術後管理に関して高度な医療技能と経験や専門知識を持ち、他診療領域の歯科医師または医師などの他職種との連携を図り、標準的な矯正歯科治療を市民に提供する役割を果たす能力を有する者と規定して専門医を認定しています。
専門医は、すでに認定医の資格を持ち、診療活動ならびに学術活動の実績や研修単位の取得などが求められます。また、それに加えて筆記試験と症例審査に合格することで認定されます。5年ごとに診療活動、学術活動、研修単位取得の実績と役員による更新症例審査に合格することで専門医の認定資格を更新することができます。
小児歯科の笑気麻酔とは?子どもが安心して歯の治療を受けられる麻酔!
25.07.02
カテゴリ:医院からのお知らせ
「歯医者さん、イヤ!」「痛いのはキライ!」お子さんのそんな言葉に、歯科医院へ連れて行くのが億劫になってしまう保護者の方も多いのではないでしょうか?
過去に歯科治療でネガティブな経験があると、お子さんの不安や恐怖心は一層強まります。
しかし、大切なお子さんの歯の健康を守るためには、定期的な検診や歯科治療は欠かせません。
「子どもがリラックスして治療を受けられる方法はないかしら」そんな悩みを抱える保護者の方に知っていただきたいのが「笑気麻酔」です。
笑気麻酔は、お子さんの不安や緊張を和らげ、穏やかな気持ちで治療を受けられるようサポートする安全性の高い鎮静法です。
この記事では、小児歯科で用いられる笑気麻酔の仕組みや効果、メリット・デメリットなどについて詳しく解説します。
Contents
笑気麻酔とは?
笑気麻酔は、お子さんがリラックスした状態で、安心して歯科治療を受けられるようにサポートするための鎮静法の一つです。
「麻酔」と聞くと少し怖いイメージを持つかもしれませんが、全身麻酔とは異なり、意識を失うことなく、リラックス効果や軽い鎮痛効果を得られるのが特徴です。
仕組み
笑気麻酔は「亜酸化窒素(あさんかちっそ)」というガスと「医療用酸素」を混合したものを、鼻から吸入することで効果を発揮します。
亜酸化窒素は、ほんのりとした甘い香りを持ち、気分を鎮静させ、痛覚を鈍らせる作用があります。
一方、医療用酸素は、安全な麻酔実施に不可欠であり、常に十分な酸素濃度を維持した状態で使用されるのが特徴です。
これらのガスを専用の機械で適切な濃度に調整し、鼻にかけたマスクを通して吸い込むことで、数分後にはリラックスした状態へと導かれます。
体への負担が少なく、吸入を中止すれば速やかに体外へ排出されるため、安全性の高い鎮静法として知られています。
効果
笑気麻酔の主な効果は「鎮静効果」と「鎮痛効果」、そしてそれに伴う「リラックス効果」です。
まず鎮静効果によって、歯科治療に対する不安や恐怖心が和らぎ、気持ちが落ち着きます。
ぼんやりとした心地よい感覚になるお子さんもいます。
次に鎮痛効果ですが、痛みを完全になくすのではなく、痛みの感覚を鈍らせ、感じにくくする効果です。
多くの場合、笑気麻酔と併用して局所麻酔(注射の麻酔)も行われますが、笑気麻酔によって局所麻酔の注射のチクッとした痛みの軽減が期待できます。
これらの効果により、お子さんはリラックスした状態で治療を受けられるようになります。
小児歯科で笑気麻酔がよく用いられる理由
小児歯科で笑気麻酔が積極的に用いられるのには、いくつかの理由があります。
最大の理由は、お子さんの歯科治療への協力を得やすくなることです。
恐怖心や不安感が強いお子さんでも、リラックスすることで治療を受け入れやすくなり、結果として安全で質の高い歯科治療を行うことが可能です。
また、治療中に暴れたり、急に動いたりするリスクが減るため、歯科医師やスタッフも落ち着いて治療に専念でき、双方の精神的な負担軽減にもつながります。
さらに、笑気麻酔によって治療時の不快な体験を避けられれば、歯科医院へのマイナスイメージの定着を防ぎ、将来的な歯科受診に対する心理的な抵抗感を和らげる効果が期待できます。
小児歯科で笑気麻酔を使うメリット
小児歯科で笑気麻酔を使うメリットは以下のとおりです。
- 痛みの軽減と不安感の緩和
- 身体への負担が少なく安全性が高い
- 治療後の回復が早い
痛みの軽減と不安感の緩和
笑気麻酔の最大のメリットは、
治療に伴う痛みや不快感を和らげ、精神的な不安を軽減できる点です。
多くのお子さんが歯科治療を嫌がる原因である「痛み」への恐怖を和らげることで、治療に対する抵抗感を減らせます。
特に、麻酔の注射をする際のチクッとした痛みを感じにくくする効果は、お子さんにとって大きな安心材料となるでしょう。
「歯医者さんは痛い、怖い」というネガティブなイメージを払拭し、前向きな気持ちで治療に臨むための助けとなります。
身体への負担が少なく安全性が高い
笑気麻酔に使用される亜酸化窒素は、体内で分解されることなく、呼吸によって速やかに体外へ排出される性質を持っています。
そのため、肝臓や腎臓などの内臓への負担がほとんどなく、アレルギー反応を引き起こすことも極めてまれであるとされています。
もちろん、どのような医療行為にも100%の安全はありませんが、適切な濃度管理とモニタリングのもとで使用すれば、安全性の高い鎮静法であると言えるでしょう。
治療後の回復が早い
笑気麻酔は、ガスの吸入を中止すると速やかに薄れていくのが特徴です。
治療終了後に数分間、100%の医療用酸素を吸入することで、体内に残った笑気ガスは効率よく排出され、意識もはっきりとしてきます。
そのため、治療後しばらく院内で安静にしていれば、ふらつきなどもほとんどなくなり、多くの場合、すぐに普段通りの生活に戻れます。
日常生活への影響が少ない点も、笑気麻酔の大きなメリットです。
小児歯科で笑気麻酔を使うデメリットと注意点
小児歯科で笑気麻酔を使うデメリットと注意点は以下のとおりです。
- まれに副作用が現れることがある
- 完全な「無痛」ではない
まれに副作用が現れることがある
笑気麻酔は安全性の高い鎮静法ですが、まれに副作用が現れることがあります。
主な副作用としては、眠気や軽い吐き気、嘔吐、頭痛、めまいなどが報告されています。
しかし、これらの副作用の発生頻度は低く、症状も一時的であることがほとんどです。
万が一、治療中や治療後に気分が悪くなった場合は、すぐに歯科医師やスタッフに伝えましょう。
純酸素を吸入したり、しばらく安静にしたりすることで、多くの場合、症状は速やかに改善します。
完全な「無痛」ではない
笑気麻酔は痛みを和らげる効果がありますが、痛みを完全になくす「完全無痛」の状態にするものではありません。
あくまで痛みの感覚を鈍らせ、感じにくくするものです。
そのため、虫歯の治療など、痛みを伴う可能性のある処置を行う際には、笑気麻酔と併用して局所麻酔(注射の麻酔)を使用することが一般的です。
「笑気麻酔をすれば全く痛くない」と過度な期待を持つのではなく、痛みをコントロールするための一つの有効な手段と理解しておきましょう。
笑気麻酔が有効なお子さんのタイプ
笑気麻酔が有効なお子さんのタイプは以下のとおりです。
- 初めての歯科治療で不安が強いお子さん
- じっとしているのが苦手なお子さん
初めての歯科治療で不安が強いお子さん
初めての歯科治療は、お子さんにとって未知の体験であり、大きな不安を伴うものです。
最初の体験がネガティブなものになってしまうと、その後の歯科医院への通院に影響を与えかねません。
笑気麻酔を利用することで、初めての治療をできるだけ快適な経験として終えることができれば、お子さんの歯科医院に対するイメージ向上につながり、将来的な口腔ケアへの意識の高まりも期待できます。
じっとしているのが苦手なお子さん
小さなお子さんや、ADHD(注意欠如・多動症)などの発達特性を持つお子さんの中には、長時間同じ体勢でじっとしていることが難しい場合があります。
無理に押さえつけて治療を行うと、かえって恐怖心を増大させてしまうかもしれません。
笑気麻酔には、身体の緊張を和らげ、少しぼんやりとした状態にすることで、落ち着いて治療を受けやすくする効果が期待できます。
もちろん、完全に動きを止めるものではありませんが、治療への協力度を高める助けとなります。
笑気麻酔の対象となる年齢の目安
笑気麻酔の適用年齢に明確な下限や上限はありませんが、一般的には、自分で鼻マスクを装着し、鼻呼吸をある程度意識して行えるようになる3歳~4歳くらいからが対象となることが多いです。
ただし、年齢よりも、お子さんの理解力や協力度、コミュニケーション能力などが重要な判断基準となります。
小さなお子さんでも、落ち着いて指示が聞けるようであれば適用可能ですし、逆に年齢がある程度高くても、極度に不安が強い場合には有効な手段となり得ます。
「笑気麻酔」は、お子さんが安心して歯科治療を受けるための手段の一つです
お子さんの歯科治療における不安や恐怖心は、保護者の方にとっても大きな悩みの一つです。
笑気麻酔は、そのような悩みに対する有効な解決策の一つとなり得ます。
歯科治療に伴う痛みを和らげ、リラックスした状態で治療を受けられることで、お子さんの歯科治療へのハードルを大きく下げられます。
お子さんが「歯医者さんは怖くない」というポジティブな経験を積むことは、将来的な口腔ケアへの意識を高め、生涯にわたるお口の健康を守るうえで大切なことです。
もし、お子さんの歯科治療に関して不安なことや、笑気麻酔についてもっと詳しく知りたいことがあれば「プルチーノ歯科・矯正歯科 名古屋院」にご相談ください。
お子さんの性格や年齢、歯科治療への慣れ具合などを考慮し、最適な治療方法やアプローチをご提案させていただきます。
【小児歯科】矯正に医療費控除は使える?対象条件から申請方法までわかりやすく解説!
25.07.02
カテゴリ:医院からのお知らせ
「うちの子の歯並び、そろそろ矯正を考えたいけれど、費用が心配…」
「子どもの矯正治療費って、税金が戻ってくる制度があるって本当?」
小児矯正は単に歯並びをきれいにするだけでなく、お子さんの将来の健康にとっても、大切な治療と言えます。
とはいえ、決して安くはない治療費に頭を悩ませる保護者の方も多いでしょう。
実は、お子さんの矯正治療費の一部は「医療費控除」の対象となり、確定申告をすることで納めた税金の一部が戻ってくる可能性があります。
この記事では、小児矯正と医療費控除の関係について詳しく解説します。
Contents
医療費控除の対象となる「小児矯正」とは?
医療費控除の大きなポイントは、矯正治療が「治療目的」であるかどうかです。
- 噛み合わせの改善を目的とした矯正
- 顎の骨の正常な発育を促すための矯正
- 咀嚼(そしゃく:食べ物を噛むこと)機能や発音機能の改善を目的とした矯正
一方で、主に見た目の美しさを追求する「審美目的」「美容目的」と判断される矯正治療は、医療費控除の対象外となります。
例えば「歯並びは悪くないけれど、もっとモデルさんのように歯をきれいに見せたい」といった理由での矯正は、治療とは見なされにくいでしょう。
ただし、子どもの矯正の場合、成長過程における問題の改善が主な目的となることが多いため、大人の矯正に比べて美容目的と判断されるケースは少ないと言えます。
一般的に、18歳以下であれば、すべての矯正治療が医療費控除の対象となります。
医療費控除とは?
医療費控除とは、ご自身またはご家族のために、その年の1月1日から12月31日までの間に10万円を超える医療費を支払った場合に、所得税の一部が還付される制度です。
医療費控除を受けるためには、原則として毎年2月16日から3月15日までの確定申告期間中に、所轄の税務署へ申告する必要があります。
万が一、その年の申告期間を過ぎてしまっても、過去5年分まで遡って申告できるため、次回の確定申告時に合わせて手続きを行うことも可能です。
医療費控除の対象となる費用は以下のとおりです。
- 矯正治療にかかった費用(検査・診断料、矯正装置代、処置・調整料、医師の処方による痛み止めなど)
- 通院のための交通費(バスや電車など公共交通機関の交通費、お子さんが小さい場合の付き添いの親御さんの交通費、バスや電車での通院が困難な場合のタクシー代)
交通費は領収書が出ない場合も多いですが、日付や交通手段、区間、運賃などを記録したメモ書きで代用できます。
ただし、自家用車で通院した場合のガソリン代や駐車場代は対象外なので注意しましょう。
医療費控除の還付金の計算方法
医療費控除で戻ってくるお金(還付金)は、以下の計算式で大まかに算出できます。
還付金の計算式は、以下のとおりです。
つまり、支払った医療費がまるまる戻ってくるわけではなく、「医療費控除額」に「所得税率」を掛けた金額が還付されます。
所得税率は、所得が多いほど高くなるため、同じ医療費控除額でも所得によって還付金額が変わります。
また、医療費控除は所得税だけでなく、翌年度の住民税も減額される効果があります(住民税の場合は、医療費控除額の10%が減額の目安)。
還付金の目安をシミュレーション
例えば、年間の医療費(小児矯正費用)が80万円かかり、保険金などの補填がなく、所得税率が10%の方の場合(総所得200万円以上と仮定)の還付金の計算方法は以下のとおりです。
- 医療費控除額:80万円 - 10万円 = 70万円
- 還付される所得税額(目安):70万円 × 10% = 7万円
ご自身の所得税率は、源泉徴収票などで確認できます。
ローンや分割払いでも医療費控除は使える?
高額になりがちな矯正費用のお支払いに、デンタルローンやクレジットカードの分割払いを検討される方も多いと思います。
デンタルローンやクレジットカードを利用した場合でも、医療費控除の対象になります。
デンタルローンは、信販会社が立て替えて支払った金額を、その立て替え払いが行われた年(契約した年)の医療費として申告することが可能です。ただし、ローンの金利や手数料は控除の対象外です。
クレジットカード払いは、カードで支払った日(決済日)が属する年の医療費として申告できます。分割払いやリボ払いの金利・手数料は対象外です。
いずれの場合も、領収書や契約書の控えなどをしっかり保管しておきましょう。
知っておくと安心!小児矯正の医療費控除Q&A
ここでは、小児矯正の医療費控除に関してよく寄せられる質問にお答えします。
兄弟姉妹の分もまとめて申告できる?
A. はい、できます。
生計を同一にする家族(配偶者や子ども、その他の親族)のために支払った医療費は、実際に支払った人がまとめて申告することが可能です。
例えば、お父様がご自身と長男、長女の医療費を支払った場合、お父様が3人分の医療費を合算して医療費控除を申告できます。
治療が数年にわたる場合はどうすればいい?
A. その年に支払った医療費を、毎年申告します。
小児矯正は治療期間が長くなることもあります。
医療費控除は、治療が完了した年ではなく、実際に医療費を支払った年ごとに申告する点に注意してください。
例えば、3年間の治療で毎年費用を支払う場合、3年間それぞれで確定申告を行うことになります。
領収書を紛失してしまったら
A. まずは歯科医院に再発行を依頼してみましょう。
再発行が難しい場合でも、支払いの事実が確認できる他の書類(デンタルローンの契約書や銀行の振込明細など)で代用できるケースもあります。
諦めずに税務署や税理士に相談してみてください。
日頃から領収書を大切に保管することが重要です。
医療費控除について、どこに相談すればいい?
A. まずは、治療を受けている歯科医院の先生やスタッフに尋ねてみましょう。
一般的な医療費控除の概要や、その治療が対象になりそうかといったアドバイスをもらえることがあります。
具体的な税金の計算や申告手続きについては、管轄の税務署に問い合わせるのが確実です。
確定申告の時期には無料相談会が開催されることもあります。
また、税理士に相談するのも一つの方法です。
プルチーノ歯科・矯正歯科 名古屋院の小児矯正について
ここまで小児矯正と医療費控除について解説してきましたが、実際にお子さんの矯正治療をどこで始めるかお悩みの方もいらっしゃるかと思います。
お子さん一人ひとりの成長に合わせた矯正治療をご提案
プルチーノ歯科・矯正歯科 名古屋院では、お子さんの顎の成長段階や歯並びの状態をしっかりと検査・診断し、一人ひとりに最適な矯正治療プランをご提案しています。
「プレオルソ」や「インビザライン・ファースト」といった「取り外せる装置」を中心にした小児矯正を行っており、お子さんの負担を押さえつつ、効果的な治療を進めることを大切にしています。
医療費控除に関するご相談も承ります
プルチーノ歯科・矯正歯科 名古屋院では、治療内容だけでなく、費用面や医療費控除に関するご不明点についても、できる限りわかりやすくご説明するよう心がけています。
「うちの子の場合は医療費控除の対象になるの?」といったご質問も、お気軽にご相談ください。
お子さんと保護者の方が安心して治療に臨めるようサポートいたします。
プルチーノ歯科・矯正歯科 名古屋院の小児矯正について詳しく知りたい方はこちら
さまざまなお支払い方法に対応しています
プルチーノ歯科・矯正歯科 名古屋院では、現金での一括払い以外に、クレジットカード払いやデンタルローンでのお支払いにも対応しています。
デンタルローンは歯科専用のローンで、一般的なローンよりも金利が低いことが大きなメリットです。
支払い回数も多いので、月々のお支払い金額を抑えて小児矯正を受けていただけます。
当院のデンタルローンにご興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。
まとめ:賢く医療費控除を活用して、小児矯正を受けよう
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今回は、小児矯正における医療費控除について解説しました。
医療費控除は、知っているのと知らないのとでは大きな差が出る制度です。
高額になりがちな小児矯正の費用負担を少しでも軽減するために、ぜひ医療費控除を賢く活用してください。
「治療目的」の小児矯正は医療費控除の対象になります。
医療費控除額や所得税率によって、還付金額が変わる点に注意しましょう。
不明な点があれば、かかりつけの歯科医師や税務署に遠慮なく相談してみてください。
「うちの子のケースでは医療費控除を受けられるの?」といった具体的なご質問も、どうぞご遠慮なくお尋ねください。
当院の小児矯正にご興味のある方は、まずは「無料矯正相談」でお話を伺えますと幸いです。
「無料矯正相談」は「お電話」または「24時間Web予約」からご予約いただけます。
「プルチーノ歯科・矯正歯科」は、名古屋、神宮前、四日市、東京に医院を展開する全国規模の矯正歯科専門クリニックです。
各院が地域に密着した医療を提供しつつ、グループ全体で統一された質の高い治療基準を提供しています。