日本の矯正歯科に関する学会に認定された臨床指導医や矯正歯科専門医とは?
25.01.12
カテゴリ:インビザラインマウスピース矯正ワイヤー矯正小児矯正矯正歯科
専門的な知識を持ったと認定された歯科医師に与えられるライセンス 日本では6年制の歯学部大学を卒業し、歯科医師国家試験に合格すると歯科医師免許が与えられます。さらに、臨床(診療所(歯科医院)や病院の医療現場)で歯科医師として従事するためには、臨床研修施設での1年以上の研修が義務づけられています。 その後、多くの病院や診療所にて歯科医師としてのキャリアがスタートするのですが、初めの臨床研修の後に歯科医師としてのスキルを磨くためにはどのようにするのでしょうか。 この記事では、歯科医師の臨床指導医などの認定資格についてご紹介します。 矯正歯科治療は、口の周りや歯並びなどの見た目や機能性を改善するためにおこなわれる治療です。 矯正歯科治療は、歯や顎などの組織や器官を動かしたり調整することで行う治療で、虫歯や歯周病の治療を行う一般歯科や抜歯などの処置をする口腔外科とは違う点が多くあります。そのため、適切な矯正歯科治療を行うためには専門的な知識や技術を持った歯科医師やスタッフが治療に関わる事は非常に重要な事です。 専門医とは、「その科目を専門として治療を行う医師・歯科医師」のことを指します。しかし、一般的に専門医を名乗るためには特別な資格もありません。じゅうぶんな知識や技術を持っていない歯科医師が「自分はこの治療の専門医である」と名乗ることもできるのです。 では、どのようにして専門的な知識や技術・経験を持つ歯科医師をみつければいいのでしょうか。 その一つとして、専門分野に特化した学会などの認定制度があります。 今回は、矯正歯科を中心に歯科医師が所属する学会や専門的な認定制度についてご説明します。 日本矯正歯科学会は、1926年に歯科矯正学・矯正歯科臨床の進歩・発展を目的として創設された日本を代表する歯科矯正学を専門としている日本の歯科医学の分野としては、最も歴史の長い学術団体です。 日本矯正歯科学会は、歯科矯正学と矯正歯科臨床に関する学術大会や講演会を開催し、研究の奨励及び研究業績の表彰、認定医・指導医・専門医制度、機関紙の刊行の実施などを行っています。 認定医 認定医は、日本矯正歯科学会が指定する研修施設において5年以上の基本研修および臨床研修を修了し、診療活動・学術活動などが認められた歯科医師が、症例審査に合格すると認定医として資格認定されます。 この認定資格は、5年ごとに定められた研修単位の取得と症例報告結果などで更新審査に合格することで再認定されます。 専門医 専門医は、矯正歯科の領域において診断、治療および治療後の術後管理に関して高い医療技術と経験、専門的な知識を持ち、矯正歯科以外の領域の歯科医師または医師をはじめとした多職種との連携を図り、標準的な矯正歯科治療を国民の皆様に提供するのに基準を満たした能力を持つと認められた証として歯科医師に与えられる認定資格です。 臨床指導医 臨床指導医は、矯正歯科の領域において診断、治療および治療後の術後管理に関して高度な医療技術と経験、専門的な知識を持ち、矯正歯科以外の領域の歯科医師または医師をはじめとした多職種との協力関係の中で、適切な指示を与えられる能力を有すると認められた歯科医師に与えられる認定資格です。 専門医と同様に認定医の資格を持ち、診療活動、学術活動の実績に加えて症例審査に合格することで認定されます。 研修指導医 研修指導医は、矯正歯科の専門医の育成ならびに日本の矯正歯科医療において指導的役割を果たすと認められた歯科医師に与えられる認定資格です。 条件としては専門医の資格を有し、12年以上日本矯正歯科学会会員であることと、指導者講習会の受講と学術活動において研修指導医にふさわしい実績があるということが求められ、さらに資格審査に合格することで認定されます。 このように、日本矯正歯科学会では専門的な知識や技術などを持つ歯科医師や歯科医師をはじめとした医療従事者に適切な指導をすることができるスキル、さらには後世の専門医を育てるための指導者を育成・認定して一覧を公表しています。 参照HP:https://www.jos.gr.jp/roster 日本矯正歯科学会以外にも、多くの学会などがあり、それぞれの分野において専門的な知識および技術を持った歯科医師に対して、認定資格が与えられています。 矯正歯科治療は、幼児期から成人期まで長い期間の患者さんが対象になります。骨格の成長途中の子どもの矯正治療と成長の完了した成人の矯正治療では治療方法も異なり、成人期の矯正歯科の専門的な技術と知識・経験が必要です。 日本成人矯正学会は、1993年に成長発育の完了した成人を対象とした矯正歯科医療の進歩・発展と学術向上を目指して発足されました。この学会は、成人の矯正歯科医療技術の高度な水準の維持・継続と更なる向上を目指し、活動しています。 日本成人矯正学会では、歯科医師だけでなく歯科衛生士をはじめとした矯正歯科に関連するコデンタル・スタッフの技術・知識の向上を目指しており、該当する人物に認定制度を設けています。 歯並びコーディネーター 患者さんや一般の方に歯科矯正に関する理解を深めてもらい、相談対応やアドバイスをすることができる人材を育成するために作られた制度です。 歯科医師以外にも歯科衛生士・歯科技工士はもちろん、歯科助手や歯科受付のスタッフを含めた歯科医療従事者が取得することができます。 研修を受けた後に審査に合格すると、認定登録されます。 認定医 日本成人矯正歯科学会の認定医制度は、基礎的な矯正歯科知識に加えて成人の歯科矯正に関する学術的かつ包括的な医学知識ならびに医療技術と、経験並びに倫理観が備わった矯正歯科専門医を選別し、認定医として認めています。 学会に5年以上し、認定医研修プログラムを修了しているか、あるいは矯正歯科専門医療機関に2年以上して矯正歯科基礎研修を修了し、日本成人矯正歯科学会の定める認定医申請資格試験に合格することで、認定されます。 臨床指導医 日本成人矯正歯科学会の臨床指導医は、成人に至るまでの子供の年齢層から成人に至るまでの矯正歯科治療に精通した優れた歯科医師を養成し、これにより歯科医療の向上をはかることを目的として作られた制度です。 認定医を取得してから2年が経過していて、学会での発表実績や成人歯科矯正治療に関する症例の報告が必要となります。 さらに、臨床指導医を取得して2年が経過したのち、学術研究などの発表経歴が認められた歯科医師は、総合指導医に認定されます。 参照HP:日本成人矯正歯科学会 最近では、ワイヤーやブラケットなどの装置を歯に装着せず、マウスピースのみで行う矯正歯科治療の進歩が目覚ましくなっています。 インビザラインシステム(インビザライン矯正)は、数あるマウスピース矯正の中でも、世界100か国以上の国々で導入され、1500万人以上が受けている治療法です。 患者さん一人一人に合わせたオーダーメイドのマウスピースを作成し、矯正歯科専門歯科医師の治療計画に沿って段階的にマウスピースを交換していくという流れで、歯並びを徐々に整えていきます。 患者さんの口の中をスキャンして院内で取り込んだ3Dコンピュータ画像を用いることで、治療後の歯並びを確認しながら治療を計画して進めていくことができます。 また、マウスピース(リテーナー)は透明に近いプラスチックでできていて、口を開けても目立たずに治療を進めることができます。1日のうち20時間のあいだ装着して治療をするため、患者さん自身が取り外しをすることができます。そのため、食事や歯磨きなどの時は取り外しをすることができます。マウスピースも水洗いができるので、清潔に保つことができるためとても衛生的なため、虫歯や歯周病のリスクも抑えることができます。 インビザライン矯正は3Dテクノロジーなど高度な技術を必要とするため、治療に関わる歯科医師にも高度な技術・経験・知識が求められます。 そのため、インビザライン矯正では独自のインビザラインドクター認定システムがあります。 プルチーノ歯科・矯正歯科には、院長をはじめとしたインビザライン矯正の50症例以上の治療実績と専門的知識・技術を持ち合わせていると認められた歯科医師のみが認定されるインビザドクターが在籍し、治療に関する質問に関する解答や案内、診断・治療を担当します。 24時間webからアクセスして矯正に関する無料相談の来院予約ができますので、ぜひご活用ください。
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矯正歯科治療にかかる料金とは 矯正歯科治療とは、顎骨や歯の大きさや位置を整えて、機能的な問題や審美的な問題を改善するための治療方法です。 歯科矯正治療につかう装置や器具は他の歯科治療にはあまり使わない特殊なものが多く、それを取り扱う歯科医師やスタッフにも専門的な知識と技術が求められることや保定期間も含む治療期間が長くなりやすいことから、治療費が高くなることが多いです。 さらに、矯正歯科治療は医療保険が適用される条件が厳しく、多くの場合で保険外診療となってしまいます。 では、歯科矯正治療の治療費はどのように決まっていくのかをご紹介します。 医療保険とは、加入者が保険料を支払い、病院にかかる時には一定の割合の保険料を支払うことで治療を受けることができる制度です。日本の医療保険では、治療内容ごとに全国共通の料金(保険点数)が決められています。これは国民健康保険や社会保険など全ての医療保険で共通のものが設定されています。 治療を受けたい場合は、病院や診療所の窓口で保険証やマイナンバーカードを提示することで医療保険が適用されます。 日本では、国民全員が保険証を持つ「国民皆保険」という制度があります。これは、全ての日本国民が健康保険に加入することが義務づけられています。国民皆保険は、基本的人権の尊重をもとに「すべての日本国民が適切な治療を受けられる」という権利が守られるための制度です。 しかし、医療保険はすべての医療費が適用されるわけではありません。医療保険は「病気やケガの治療に必要な医療行為や処置」にのみ適用されます。したがって、美容整形や歯科矯正治療などのように「審美的にきれいにしたい」などの目的で行う治療に関しては、「病気やケガの治療に必要な医療行為」の対象症例とは認められないため医療保険は適用されません。 医療保険を適用されない場合には、保険外診療(自由診療)として全ての治療費を負担することで治療を受けることができます。保険外診療の場合は治療費の金額が決められていないので、病院や診療所が独自に設定した治療費を全額支払うことになります。しかし場合によっては税金の医療費控除が適用されて、確定申告することで費用が還付される場合もあります。 病院や診療所で初めて治療を受けるときや久しぶり(二か月以上間隔が開いて)に受診する場合には、初診料がかかります。 また、2回目以降の診療には毎回再診料がかかります。 しかし、初診料や再診料は医療保険が適用される場合には必ずかかる(保険点数として算定される)料金ですが、保険外診療の場合は必ずかかるわけではありません。 歯科矯正治療の場合、治療を始める前に治療を担当する歯科医師と術前相談(カウンセリング)の時間を持つことが重要です。 矯正歯科治療は、治療期間が長くかかり治療法によっては上下の歯の咬み合わせが合わず痛みがでることもあります。それが原因で、治療中の痛みなどの不調が身体全体に影響を与えたりすることがあります。そのことを踏まえ、治療を始める前に検査などをして今の状況から適用できる治療法やそれぞれの治療法のメリット・デメリットなどを確認しておくことが後で後悔しないためには大切なことです。 治療前の相談に関しては、歯科医院によって相談料が設定されている場合があります クリニックによって通院する回数や金額の詳細は異なりますので、事前に確認して予約を取りましょう。 プルチーノ歯科・矯正歯科では、歯科矯正治療を始める前に無料診断を行っています。初診料・治療をした場合の歯並びのシミュレーションを用いたカウンセリング料が無料で受けることができます。24時間webから来院予約ができますので、活用してみてください。 歯科矯正治療は、虫歯や歯周病を治療する一般歯科とは使用する器具などが多く違います。したがって、治療をする歯科医師の知識と技術も矯正歯科に関連した専門的な知識も必要になります。 治療法によって違う費用 歯科矯正治療は大きく分けると顎の位置や大きさを調整する治療と、歯の位置などを動かす治療があります。 子供の時に矯正歯科治療を受けるときには骨格の成長を抑制したり促すことで治療を進める場合もあるので、成人の矯正治療とは違う装置や治療法を行う場合があります。 ここでは、どちらの場合でも良く用いられる歯を動かすための治療法と費用について説明します。 ワイヤー矯正治療法 ワイヤー矯正治療法は、歯の表側にブラケットという装置を接着し、そのブラケットの溝にワイヤーやゴムをかけることで力をかけて動かす治療法です。 定期的に歯科医院でメンテナンスをしながら装置の調整をして歯の位置や向きを動かして治療をしていきます。比較的強い力をかけることができるので、広い範囲にかけて歯を動かしたり、複数の歯の矯正をするのにも長けた治療法です。 しかし、ブラケットをはじめとした矯正装置は歯科医院に通院した時に治療状況を観察し調整やメンテナンスをするので、患者さん自身が取り外すことはできず、硬い素材の装置が使われているので、口の中の粘膜や舌に当たって傷になってしまうことがあります。また、強い力がかかるため口の中に痛みを感じたり、顎の痛みや頭痛・肩こりが起こってしまう場合があります。 ・裏側ワイヤー矯正治療法 ワイヤー矯正治療法は表につけているため、口を開けると目立ってしまうことも難点の一つです。その改善策の一つとして、歯の内側に矯正装置をつける裏側ワイヤー矯正治療法(舌側矯正)もあります。 この治療法だと外側から矯正器具は目立ちにくくなりますが、違和感が強く舌に器具が当たりやすく傷はできやすくなってしまったり、歯が後戻りしやすいという難点もあります。 また、施術をする歯科医師にも通常のワイヤー矯正治療法よりも技術が必要となり、難しい治療法なぶん治療費の目安も少し高くなる傾向があります。 ・マウスピース矯正治療法 マウスピース矯正治療法は、患者さんの歯型を採取して作ったマウスピースを利用して歯を動かしていく治療法です。 歯科医師から指示された1日のうちの決められた時間に装着し、マウスピースを交換しながら治療を進めます。 マウスピース矯正治療法ではワイヤー矯正治療法とは違い、基本的に使う矯正装置はマウスピースのみです。透明なマウスピースを使うので、口を開けた時にもあまり目立ちにくい状態で治療をすることができます。 また、マウスピースは患者さん自身が取り外しを行うので、決められた時間のあいだ装着していれば、それ以外の時間には外しておくことも可能です。なので、食事中や歯磨き、激しい運動をする時なども取り外した状態にしておくこともできるのです。 さらに、素材も柔らかいものが使われているので、口の中の粘膜や舌を傷つけるリスクも軽減できます。 マウスピース矯正治療は、ワイヤー矯正治療法に比べると歯を動かす力が弱く、負担の少ない治療法です。しかしそのぶん広い範囲の矯正には適しておらず、狭い範囲の一部の歯だけを動かす場合など適用症例が限られているという問題点があります。 そのため、新しい技術にも対応できる矯正歯科の専門的な知識と技術を持った歯科医師に相談して、適用できるかを相談するのも重要です。 プルチーノ歯科・矯正歯科では、マウスピース矯正治療法の中でも最新のシステムである「インビザラインシステム」を導入しています。 インビザラインシステムは、3Dスキャナーを使って患者さんの口の中の情報をコンピューターに取り込み、そのデータをもとに患者さんの希望を聞かせていただき、矯正専門医が完成図を作成して院内でマウスピースを作成します。 治療を始めるときから完成した歯並びが確認できるため、治療結果を実感しながら安心して治療を受けることができます。 このように、矯正治療を受ける場合にはいろいろな費用がかかります。 しかも、矯正歯科治療には医療保険が適用されないため、歯科医院によって価格に大きく差ができてしまう場合があります。 この記事でご案内した事を考慮して、治療の流れを丁寧に説明してくれてしっかりと自分に合ったプランを作ってくれる歯科医院を見つけましょう。また、金額が大きいと現金での一括払いが難しい場合も考えられますので、金利の安いデンタルローンやクレジットカード決済、カード分割払いや手数料、毎回通院のたびの支払いなど、利用できる支払い方法も確認しておきましょう。 プルチーノ歯科・矯正歯科では、矯正治療を始める前に患者さんからの質問に答えたりしっかりと話し合い、治療計画を立てていきます。また、支払い方法も多くの選択肢がございます。24時間webからアクセスして矯正治療に関する無料相談が予約できますので、ぜひお気軽にご利用ください。
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八重歯とは? 大人の歯(永久歯)は、通常は親知らずを除くと上下左右に7本ずつの計28本が生えそろいます。 「八重歯(やえば)」というのは、真ん中から奥に向かって4本目の一番手前の奥歯(臼歯)のことを指します。この歯は、一般的には「犬歯」とも呼ばれ、正式には「上顎第一小臼歯(じょうがくだいいちしょうきゅうし)」といいます。 八重歯とは、この上顎第一小臼歯が生える位置がなんらかの理由で正常な位置に生えることができず、前後の歯と重なりあってしまったり位置がずれてしまい、他の歯に比べて外側に飛び出して見える(出っ歯)状態のことをいいます。 正常な位置に本来の位置に並ばずに歯が生えている状態を叢生(そうせい)といい、その原因の多くは歯の大きさと顎骨の大きさにあります。 また、乳歯から永久歯への生え変わりのタイミングが遅くなってしまって別の歯が正常とは異なる位置に動き、成長に伴って生える位置が狭くなってしまうことも一つの原因となります。それ以外にも、叢生は歯が大きい場合や顎の大きさや形などの遺伝的な要因も多く、家族間で同じような叢生して歯が並ぶこともあります。 日本では八重歯は「口を開けて笑った時に見えてかわいい」というイメージが強く、昔からチャームポイントの一つとされています。 しかし、日本とは異なり欧米では「吸血鬼の牙」を連想するなどとしてあまり良い印象はないので、避けられています。 そのため、欧米では歯並びの悪い子どもには歯科矯正治療も盛んに行われています。八重歯の場合にも欧米では他の歯に問題が無くても放置せず、子どもの時期に積極的に歯科矯正治療で治します。 八重歯は他の歯と位置がずれていたり重なって生えてしまっているので、八重歯やその周辺の歯は歯ブラシをするのが難しく、歯周病や虫歯も発生しやすくなってしまうことがあります。また、ホワイトニング治療を受ける場合にも邪魔になってしまうこともあります。 八重歯を治療する方法としては、以下の様に大きな分類で2種類のタイプがあります。 ①抜歯 八重歯は叢生しているので、基本的に下の歯とうまく噛み合わせることができません。そのため、抜いた後に噛み合わせが悪くなるなどのデメリットも起こりにくいため、服薬中の薬などに何も問題がない場合は抜歯をすることもあります。また、八重歯が無いことで他の歯の生えてくるスペースを確保できて歯が整列するようになる場合にも、歯科医師の検査や診断の結果によっては歯を抜く場合があります。 ②歯科矯正治療 八重歯の治療をする場合には歯を短く削るとかではなく、歯科矯正治療で八重歯の位置を動かして歯並びを正常に整えることもあります。これは、顎の大きくて隙間はあるのに、歯が叢生してしまった場合には症例によっては歯科矯正治療で改善することができます。 また、八重歯がある事が原因で前歯など他の歯の歯並びに結果としてガタガタになってしまったり口が閉じにくくなってしまうなどの影響が出ている場合には、八重歯を抜歯を行い、その後に矯正歯科治療で歯並びを整えることもあります。 では、八重歯を抜かない場合、歯科矯正治療では主にどのような方法で八重歯を治療するのでしょうか。 この記事では、よく使われるワイヤー矯正治療法とマウスピース矯正治療法のそれぞれの特徴についてご紹介させていただきます。 ①ワイヤー矯正治療法 歯の表側にブラケット装置を装着して、アンカーと呼ばれるブラケットの部位にワイヤーやゴムをひっかけることで、その引く力を利用して歯を動かしていく治療法です。 これは、八重歯の位置のみを治す時にはその周りの歯にだけ矯正器具をつけ治療をする場合や、八重歯以外の他の歯の位置も整列させたい場合にも用いることができる治療法です。 ワイヤーやゴムの力で位置を矯正していくので強い力がかかりやすく、部分的な矯正だけではなく広範囲の治療も可能なことからよく用いられています。また、歯の裏側に装置をつける裏側ワイヤー矯正治療法もあります。 しかし、ワイヤーやゴムの力が強すぎると歯や顎に痛みを感じたり、ブラケットなどの装置が口の中の粘膜や唇・舌先に当たって口内炎になってしまうなど、長くかかる治療期間にトラブルが多くなりやすいので注意が必要です。 また、装置は歯科医院に通院した際に装着や調整をするため、患者さん自身では取り外しをすることができません。そのため、痛みを感じていても自分で取り外すことはできないので傷がひどくなってしまうこともあります。それ以外にも、食事中や歯磨きをする時にも取り外すことができません。そのため口の中に食べ物が残りやすく気になってしまったり、歯の汚れを十分に取り除くことも難しい状態になり、歯周病や虫歯などの原因にもなってしまいます。これは、裏側ワイヤー矯正治療法の場合にも口内炎などのトラブルは起こりやすくなってしまいます。 さらに、表側についた矯正器具は口を開けると目立つこともあり、それがストレスになってしまうことで頭痛や肩こりなど口とは異なる部位の不調の原因になるケースもあります。 ②マウスピース矯正治療法 マウスピース矯正治療法は、歯にリテーナーと呼ばれるマウスピースを装着することで歯の位置や向きを矯正します。 まず最初に患者さんの歯型を印象採得し、それを基に少しずつ位置を矯正するためのリテーナーを必要な数だけつくります。複数のリテーナーを順に交換していくことで、歯の位置を少しずつ動かしていくという流れの治療法です。 ワイヤー矯正治療法に比べると歯にかける力は弱いので、あまり広範囲の矯正には適していない場合もありますが、小さい負担に抑えることができます。 また、マウスピース矯正治療法に使われる矯正器具はリテーナーのみで、柔らかい素材でできている事が多いため、口の中の粘膜や舌にあたって傷になってしまうことはほとんどありません。 マウスピース矯正治療法は、歯科医師の指示通りにリテーナーを1日のうちの決まった時間に装着することで治療を進めていきます。そのため、ワイヤー矯正治療法とはことなり、マウスピース矯正のリテーナーは患者さんが取り外しをすることができるので、痛みを感じた時には取り外すことができます。 さらに食事をする時や歯磨きをする時には外すこともできるので、食べかすなどが残りにくく歯周病や虫歯になってしまう可能性も低く抑えることができるのです。 また、リテーナーは透明度の高い素材でできているため使用中にも外からはわからないので、その点でもストレスの少ない治療法だと言えます。 プルチーノ歯科・矯正歯科では、最新のマウスピース矯正治療法であるインビザライン矯正を導入しています。 インビザライン矯正は、100以上の国で導入されていて、1500万人がこの治療法を受けています。 インビザライン矯正では初めての診療時に3Dスキャナーを使って患者さんの口腔内の情報をコンピューターに取り込み、そのデータを基に患者さんの治療を開始する前の現在の状況の分析と希望に沿った治療の完成図を作っていきます。それを基に専門的な知識や経験を持った歯科医師であるインビザドクターが診療を担当し、治療に関する希望などを話し合いを行うことで、患者さんに最適な治療計画を立てることができるおすすめの治療法です。 そして、その治療計画を基に作る複数のリテーナーを持ち帰り、定期的に歯科医院でメンテナンスと治療経過の確認を受けながら、多くの症例を治療してきたインビザドクターに支持された適切なタイミングで数週間ごとにリテーナーを交換していきます。 インビザライン矯正では、1日のうち20時間のあいだリテーナーを装着していって、歯を少しずつ移動して理想の歯並びに近づけていきます。 そのため食事をする時や激しい運動をする時など、自分の好きなタイミングでリテーナーを取り外すことができるので、ストレスを軽減することができるのは大切なメリットです。 また、歯磨きをする時にも取り外すことができるので磨き残しなどのリスクも軽減でき、長い治療期間にも歯周病や虫歯になるリスクも抑えることができるうえに、リテーナー本体も水洗いすることができる素材でできているため、清潔な状態で治療が終了するまで装着することができます。 マウスピース矯正治療法の利点を最大限に生かし、さらに最新のシステムを取り入れて進化を続けるインビザライン矯正は、患者さんの為を考え要望に対応できる理想の治療法だと言えるでしょう。 八重歯はチャームポイントとも言われているのはメリットでもありますが、お口の中の様々なトラブルや悩みの原因にもなりやすい状態です。 もしも八重歯をそのまま温存したい際にも、定期的に歯科医院に行って口腔ケアのメンテナンスを受け、正しいケアをして八重歯と全体の歯の状態をキレイにして健康を保つことも重要です。 プルチーノ歯科・矯正歯科では、矯正治療にかかる期間や保定に必要な期間、さらに内容や費用に関する相談や患者さんのご希望に寄り添った治療法をしっかりとカウンセリングで説明して提供しています。電話や24時間webからアクセスして矯正に関する無料相談の来院予約ができますので、是非お気軽にご利用ください。
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歯科矯正治療を始める前には、必ず矯正歯科に相談に行きましょう 歯科矯正治療は、虫歯の治療のような他の歯科治療に比べると、ハードルを高く感じる人が多いと思います。 矯正歯科治療は、治療期間も長く、それに当たり治療費も多くかかる場合が多いからです。 そのため、歯科矯正治療を受ける前にしっかりと矯正歯科に関する相談をしたり説明を聞いておくことが重要です。 歯科矯正治療とは、顎や歯の位置や向きを整えることで、咬合不全や顎関節症を改善したり歯並びなどの外見のバランスを整えることを目的としておこなわれる治療です。他の歯科治療に比べると治療内容が特殊で治療方法も大きく違うため使用する器具も特殊なものを使い、顎や歯を矯正するのは時間がかかるため治療期間も長くなることも多いです。 さらに特定の条件を満たした場合の治療を除き医療保険の適用とはならないので、治療費が高額になる場合があります。 以上の事から、矯正歯科治療を受けたい時には、事前に矯正治療専門の歯科で治療費や治療に関する相談などができるカウンセリングを受けるのが重要です。 この記事では、治療前のカウンセリングを受ける前に知っておくべき矯正歯科治療の流れや重要な項目をご紹介します。 医療保険の初診料とは 日本で医療を受ける時、多くの場合は医療保険の対象になる治療を受けます。医療保険というのは、国民健康保険組合や全国健康保険協会などに毎月定められた保険料を支払うことで、病院や薬局に通った場合に一部(1割から3割程度)の負担のみで、医療行為や治療行為を受けることができるという制度です。 医療保険適用の医療行為や調剤行為には厚生労働大臣によって、難度や技術、治療にかかる時間や内容によって保険点数が決められています。 これは、全国共通で定められており、多くの治療はこの保険点数を合計した治療費を支払います。医療保険を使って病院や歯科医院で治療を受ける場合には、治療内容に関する点数とは別に「初診料」や「再診料」が毎回かかります。 医療保険が適用される治療は、病気と認められている症状を改善する目的であることが原則です。 医療保険は多くの症例に適用できる治療であったり薬剤に限られるため、治療や検査によっては適用外となってしまいます。 医療保険を使って治療を受ける場合には、適用が認められた治療法や薬剤しか使うことができないため、がん治療などの先進医療や日本では認められていない(未承認)薬剤は使えないなどの制約があります。 また、病気やケガが原因で起きている症状の改善以外の治療は適用外なので、美容整形や審美目的のホワイトニングや歯科矯正治療は医療保険の対象にはなりません。 医療保険が適用されない治療の事を保険外診療や自由診療といいます。この場合は治療にかかった費用は、患者さんの全額負担になります。 保険が適用されない治療に比べると治療費が高くなったりするようなイメージが浮かびやすいですが、医療保険での治療に比べて治療法や薬剤に制限されることがなく、それぞれの患者さんの希望やニーズに合わせた柔軟性の高い治療を受けることが受けるという大きなメリットがあります。 矯正歯科で治療を始める前のカウンセリングは保険適用外となります。 患者さんによっては、カウンセリングを受けた結果で矯正歯科治療は保険適用になる場合も考えられますが、カウンセリングの費用は保険外治療です。 保険外治療では治療費をそれぞれの医院で決めることができるので、初診や再診の料金はクリニックによって違います。最近では、治療前のカウンセリングでは初診料や検査料を無料にしている歯科医院もあります。 プルチーノ歯科・矯正歯科では、矯正治療に関する無料カウンセリングを行っていますので、電話での予約や24時間webからアクセスして予約することができますので、ぜひお気軽にご利用ください。 相談・カウンセリングの内容とは カウンセリングの内容は決まっているわけではないので、歯科医院によって違います。ですが、大まかな内容に変わりはありません。 医療現場では、「SOAP(ソープ)」と言われる技法が、治療方針を決めることによく使われます。 ①S(Subjective:主観的) 患者さんの症状や困りごと、どのような治療を受けたいのかなど問診をして、患者さんの気持ち(主観)を伺って情報を得ます。 ②O(Objective:客観的) 検査結果や口腔内写真を撮影して得た情報などをもとに、現在の状況や口腔内の状態などを客観的に分析します。 ③A(Assesment:評価) 医療従事者(医師や歯科医師など)が①と②をもとに、評価や診断を行います。どのような治療が必要かなどを判断します。 ④P(Plan:計画) SOAの結果を総合して、最適な治療方法などを決めて治療計画を作ります。 歯科矯正治療においても、患者さんの気持ちをまず最初に聞かせていただき、専門的な知識を持った歯科医師が検査結果などをもとに客観的に判断・評価をしてから、患者さんに最適な治療計画を作るのは、治療を成功させるうえで非常に重要な事だと言えるでしょう。 治療計画が完成したら、歯科医師から説明を聞いて患者さんご自身やご家族が納得すれば、治療を始めることができます。これをインフォームドコンセント(informed consent)といい、治療行為を始める前に医師がしっかりと現状や治療方法について丁寧に説明し、患者さんが十分理解をした上で治療を受ける権利を守るための方法です。 患者さんは専門的な知識や認定資格を持った医師やスタッフからの説明を聞き、不安や疑問がある際は納得がいくまで治療に関する質問や説明を聞き、同意するか拒否するかを決めることができます。 インフォームドコンセントをしっかりと行うことで、医師も患者さんも安心して治療を進めることができるので、非常に重要なプロセスです。 ここでは、患者さんが治療に関して全面的に納得するためにどのような項目を事前に確認しておくべきかをご説明します。 治療の期間・治療方法について 矯正歯科治療は、主に歯を動かすイメージを持っている方が多いと思いますが、歯を動かして整列させるためには、口の中にじゅうぶんなスペースが必要です。そのために、患者さんの噛み合わせやお口の中の状況によっては、抜歯などの処置が事前に必要な場合があります。その場合、矯正歯科治療を受ける歯科医院で抜歯をするのではなく、他の歯科医院での抜歯をお願いしなければならない場合もあります。 また、矯正治療法にもワイヤー矯正治療法やマウスピース矯正治療法など様々な種類があり、どの治療法を選択するかは問診や検査の結果で決めていくのですが、それでも患者さんの要望に沿う治療法が提案されない場合も考えられます。 治療法によっては、治療中の痛みや見た目の悩みやホームメンテナンスでストレスを感じてしまったり、治療期間が長かったり費用も多くかかるなど、患者さんの負担が大きくなってしまう場合もありますので、治療法に関するメリットやデメリットをしっかり聞いてから契約をしましょう。 受験や就職など、患者さんのライフイベントも考慮して、治療計画を立てる必要があります。来院する間隔や治療期間を確認し、これからどのようなイベントがあるのかを想定して決定していただく必要があります。 プルチーノ歯科・矯正歯科では、目立たない裏側ワイヤー矯正や最新のマウスピース矯正「インビザラインシステム」など、患者さんに最適な矯正治療法をご案内することができます。 治療費の総額や支払い方法について 歯科矯正治療は、ほとんどの場合で医療保険が適用されません。そのため、決まった治療費もありません。 矯正歯科治療には、治療器具などの他にメンテナンス料などもかかります。また、治療が終わった後に歯が元の位置に戻ってしまう(後戻り)を防ぐために部分的に保定装置をつけたり、治療終了後も検診が必要な場合もあります。 このような費用は最初に提示される治療費の見積もりにすべて含まれている場合と、見積もりとは別に請求される場合がありますから、事前にしっかりと確認しておきましょう。 また、歯科矯正治療は高額な治療費がかかる場合がほとんどです。治療費を支払う場合に、どのような支払い方法があるかは事前に確認しておきましょう。最近は分割払いや歯科治療のためのデンタルローンや、クレジットカード決済ができる歯科医院も増えてきています。 プルチーノ歯科・矯正歯科では、デンタルローンやクレジットカード決済にも対応していますので、ご希望にあった支払い方法をえらんでいただくことができます。 以上の事をしっかりと考慮したうえで、素敵な笑顔になるための歯科矯正治療を受けましょう。
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歯科矯正はどんなやり方があるの?プルチーノ歯科・矯正歯科が矯正の種類や歯が動くしくみについてくわしく解説していきます 歯科矯正をしてみたいけど、どんな方法が自分には合っているのかわからないという方も多いのではないでしょうか?今回は、矯正治療のやり方や、それぞれの特徴についてくわしく解説していきます。歯が動く仕組みについてもお話しているので、矯正治療に興味がある方はぜひ最後までお読みください。 Contents1 2 3 3.1 マウスピース矯正3.2 表側矯正3.3 裏側矯正3.4 ハーフリンガル矯正4 4.1 治療開始前4.2 治療中4.3 治療完了後5 5.1 治療前5.2 治療中5.3 治療完了後6 歯科矯正では、歯根膜の伸縮性や一定の厚みを保とうとする働きを利用して歯を動かしています。歯根膜とは、歯根の周囲にある骨と結合している薄い膜で、歯と歯槽骨の間にあるクッションのような組織です。歯に力を加えることで、歯根膜は伸縮し、伸びた歯根膜は厚くなり、縮んだ歯根膜は薄くなります。厚みが増した歯根膜はもとの厚さに戻ろうとして新しい骨を形成し、薄くなった歯根膜はもとの大きさに戻ろうとして骨を溶かす細胞を活性化させるのです。この吸収と再生を繰り返すことで、歯が移動していきます。 矯正治療では、歯が動くしくみを利用し、歯並びの状態によってさまざまな動かし方をしていきます。 ・水平移動 ・傾斜移動 ・回転 ・引っ張り出す ・引っ込める ・歯根を動かす 歯並びや噛み合わせの問題に合わせて歯を動かします。困難な方向へ歯を動かしたい場合などは、アンカースクリューという医療用ネジを歯茎に埋め込み、動かしたい方向に引っ張るなど、補助的な矯正装置を用いて効果的に歯を動かすこともあります。 矯正治療には以下のような種類があります。それぞれ、メリットとデメリットがあるため、歯並びの状態や、患者様のご希望に合わせた方法で治療方法をご提案していきます。また、小児矯正の場合は顎の拡大や口周りの筋肉のトレーニングを目的とした治療法が存在します。 マウスピース矯正 透明のマウスピース型矯正装置を用いた矯正方法です。透明なので装置が目立たず、矯正治療中ということが周囲にわかりにくいということが最大の特徴です。マウスピース型矯正には以下のような特徴があります。 ・装置が目立たない ・取り外しができるので食事や歯磨きをいつも通り行える ・痛みや違和感が少ない ・通院回数が少なく済む ・お口の中の健康維持がしやすい ・金属アレルギーのリスクがない このように従来のワイヤー矯正のデメリットである、装置が目立つなどのさまざまなデメリットをカバーできることから近年人気の矯正方法です。しかし、マウスピース矯正は歯を大きく動かすことが苦手なので、複雑な歯並びの場合適応できないこともあります。その場合は、ワイヤー矯正や、ワイヤー矯正との併用を検討します。マウスピース矯正は取り外しができますが、1日20時間以上の装着が推奨されています。歯科医師の指示通りに装着を行わないと、計画通りに治療が進まないこともあります。装着のし忘れや自己判断で装着をやめてしまうことのないようにしましょう。 表側矯正 ワイヤー矯正の中でも、表側に装置を装着する矯正方法です。非常に歴史がある矯正方法で、どんな歯並びでも柔軟に対応できることが最大のメリットです。装置の取り外しはできないので、装置のつけ忘れの心配もありません。一般的にワイヤー矯正は、ブラケットと呼ばれる金具に金属製のワイヤーを通して力を加えることで歯を動かします。そのため、装置が目立つ、金属アレルギーのリスクがあるなどのデメリットがあります。 しかし、見た目が目立たない、白いブラケットやワイヤーを選択することも可能です。また、セラミックや生体親和性の高いチタン合金を使用することで金属アレルギーのリスクを低下させることができます。矯正装置のすきまには食べ物が挟まりやすく、歯磨きもしにくいため、食事や歯磨きに気を遣う必要があります。挟まりやすいものや粘着性のあるものを食べることを避け、矯正用の歯ブラシや歯間ブラシなどの補助清掃用具を活用し、普段以上にしっかりと歯磨きをすることを心がけましょう。 裏側矯正 ワイヤー矯正の一種であり、ブラケットやワイヤーを裏側(舌側)に装着する矯正方法です。裏側に装置が装着されるため、見た目が目立たないというメリットがあります。非常に高度な技術が必要であったり、矯正装置をオーダーメイドで製作する必要があったりするため、比較的費用が高額になることが多く、対応できる歯科医院が限られます。 舌側に装置があるため発語がしにくい、痛みを感じやすいというデメリットもあります。表側矯正と同様に、装置の取り外しはできないため、食事や歯磨きに注意が必要です。舌側は特にご自身では見えにくいため、丁寧に歯磨きを行います。歯磨き指導は歯科医院でも行っておりますので、しっかりと習得し、矯正中に虫歯や歯周病になることを予防しましょう。 ハーフリンガル矯正 矯正装置が目立ちやすい上の歯は裏側矯正を行い、装置が舌に当たりやすい下の歯は表側矯正で行う方法です。装置が比較的目立ちにくく、裏側矯正よりは費用負担が軽減できる、表側矯正と裏側矯正のいいとこどりの矯正方法です。しかし、笑った時など下の歯が目立つ歯並びをしている方の場合は、ハーフリンガルの恩恵を受けにくく、メリットを感じられない場合があります。 マウスピース矯正の治療の流れは以下の通りです。 1.カウンセリング 2.精密検査と型取り 3.3Dシュミレーション(3Dデジタル分析) 4.マウスピースの使用開始 5.歯のクリーニング・アタッチメント装着 6.治療の進行状況を定期的にチェック 7.追加アライナー・再クリンチェック・アライナー交換とチェック 8.保定期間 治療開始前 プルチーノ歯科・矯正歯科では、無料矯正相談を行っております。患者様に寄り添った丁寧なカウンセリングと、歯並びシミュレーションを行い、矯正方法や費用に関しても事前にしっかりとご理解いただきます。 精密検査では、虫歯や歯周病の有無を確認したり、口腔内写真・レントゲン撮影、歯型の採取などを行ったりします。当院では、高精度歯型3Dスキャン「iTero element 5D」を導入し、精密な型取りを行っています。口腔内の状態を3Dデータとして精密に取り込むことができるため、シリコンでは再現できなかった細かな凹凸を再現することが可能です。これにより、患者様の負担を軽減し、安心して治療を受けていただくことが可能となりました。 マウスピース矯正では、治療開始から完了までの歯の移動を、クリンチェックソフトウェア(3Dシミュレーションソフト)を用いてシミュレーションします。完成形を可視化できることで、計画的に精密な治療を行うことができ、患者様のモチベーションアップにも繋がります。 治療中 矯正期間中は、1~2ヶ月ごとに定期的にご来院いただいて歯並びの変化を確認します。歯が予定通りに移動をしているかを確認し、必要に応じてマウスピースの微調整を行わせていただきます。1回の診察時間は15~30分程と比較的短い時間で終了することが多いです。全体的な治療期間は、一般的に1~3年程となりますが歯並びの状態によって変わります。矯正治療終盤では、必要に応じてアライナーを追加し、再度クリンチェックを行います。しっかりと歯並びや噛み合わせが整ったと判断された時点で矯正治療完了と判断します。 治療完了後 その後、整った歯並びを安定させるための「保定期間」に入ります。矯正完了直後は、歯が元に戻ろうとする力が強いため、リテーナーという装置を装着して歯並びを安定させる必要があります。保定期間は、一般的に矯正治療を行った期間と同等の期間必要だと言われています。歯科医師の指示通りにリテーナーを装着をしないと、最悪の場合歯並びが元に戻ってしまうこともあるため、リテーナーの装着時間はしっかりと守りましょう。 ワイヤー矯正の治療の流れは以下の通りです。 1.カウンセリング 2.精密検査と型取り 3.前準備 4.矯正装置を装着する 5.歯磨き指導 6.矯正治療スタート 7.治療の進行状況を定期的にチェック 8.保定期間 治療前 マウスピース矯正と同じく、カウンセリングと精密検査を行います。矯正装置を装着する前に、抜歯が必要な場合は抜歯を行ったり、奥歯の歯と歯の間に隙間をあけるために、ゴムリングを挿入したりする場合もあります。また、裏側矯正の場合はオーダーメイドで矯正装置を製作するための歯の型取りを行うことがあります。 治療中 前準備が完了したら、ブラケットを専用の接着剤を用いて装着していきます。そして、そこにワイヤーを通していきます。初めて矯正装置を装着する際は、治療時間が2時間半程かかる場合もあるでしょう。歯を動かし始めたばかりの頃は、痛みを感じることが多いと思いますが、数日で収まることがほとんどです。 その後は、1ヶ月に1度のペースで定期的に通院します。歯の動きやお口の中の状態の確認をし、必要に応じて矯正装置の調整や交換を行います。また、矯正装置周辺は非常に汚れが残りやすいため、クリーニングを行い虫歯や歯周病を予防します。1回の診察時間は45分~1時間程要することが多いです。 治療完了後 歯並びや噛み合わせが正常になった時点で、矯正治療が完了します。その後は、マウスピース矯正と同様に歯並びを安定させるために保定期間に入ります。リテーナーの装着を指示通り行い、歯並びが元に戻ってしまう「後戻り」を防いでいきましょう。 Q:歯科矯正は何からスタートするのでしょうか? A:矯正装置を装着する前に、まずは精密検査をします。精密検査では、口腔内写真・レントゲン撮影、歯型の採取を行います。虫歯や歯周病があれば、先に治療を行い、口腔内の状態が整ったうえで矯正治療をスタートします。 Q:マウスピース矯正がおすすめな人はどんな人ですか? A:マウスピース矯正は、取り外しができる透明なマウスピース型矯正装置を使用することから、矯正装置が目立つのが気になる方や、人とコミュニケーションを取る機会が多い方などにおすすめの矯正方法です。また、金属を一切使用していないので、金属アレルギーの方にも安心して治療を受けていただけます。
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