こんにちは、管理栄養士の鈴木です。 今回からは 歯周病と肥満・メタボリックシンドロームについてのお話しです。 まず、はじめに・・・ ここ数十年の間に先進国および発展途上国において多くの肥満者がみられるようになり、また 肥満は死亡率を高める主要な原因であることは良く知られています。 その肥満に加え、メタボリックシンドロームは 抗炎症状態、脂質代謝異常、インスリン抵抗性などを伴い、歯周病との関連性が指摘されるようになりました。 歯周病が、心疾患、糖尿病、関節炎、低体重児出産など、他の全身疾患に悪影響を与える可能性があることは以前のブログでお話していますが、加えて 口腔内のバクテリアが 代謝効率増進、食欲増加、インスリン抵抗性の促進を通じて肥満に寄与している可能性があると考えられています。 では、 ◇肥満とは 健康を損ねるかもしれない程度、過度に体脂肪が蓄積している健康状態を指します。 肥満を診断するために体格指数のBMI(Body Mass Index)が用いられ、日本では25kg /㎡以上を肥満としています。 日本肥満学会は “肥満に起因ないし関連する健康障害を合併するか、その合併症が予測される場合で、医学的に減量を必要とする”状態 を肥満症とし、病気として扱うべきと提言しています。 体格指数の出し方と、体格指数に対する身体状態は以下の通りです。 BMI = 体重(kg) ÷ 身長(㎡) BMI 状態 18.5以下 低体重(痩せ) 18.5以上 25未満 普通体重 25以上 30未満 肥満 1度 30以上 35未満 肥満 2度 35以上 40未満 肥満 3度 40以上 肥満 4度 BMIのみでは全身的な評価で 体脂肪分布が評価できない為、腹部肥満を評価するためには腹囲測定も必要です。 (太ってるイメージ、あっぷっぷ。。。) そして、 ◇メタボリックシンドロームとは 内臓脂肪型肥満(内臓肥満・腹部肥満)であることに加え、 中性脂肪高値・HDLコレステロール低値、血圧高値、空腹時血糖値高値のいずれか2つ以上を併せ持った状態のことを指します。 日本での診断基準は以下の通りです。 項目 基準値 腹部肥満 男性85cm以上 、女性90cm以上 中性脂肪 150mg/dl以上 HDLコレステロール 40mg/dl未満 血圧 収縮期130mmHg以上 / 拡張期85mmHg以上 空腹時血糖値 110mg/dl以上 最近、 健康診断 は受けましたか?少々太っていても、少々数値が悪くても、痛くもかゆくもないので放っておきがちですが、肥満症やメタボリックシンドロームは放っておくと心疾患や脳血管疾患などの重篤疾患につながりかねません。 歯科検診 は受けましたか?歯周病は肥満やメタボリックシンドロームと関連があるのです。 健康診断も、歯科検診もぜひ定期的に受けましょう! 歯科検診はプルチーノ歯科・矯正歯科にお任せください♪ お待ちいたしております☆ 次回は歯周病と肥満・メタボリックシンドロームの続きです。
こんにちは! プルチーノ歯科•副院長の小川です。 美味しいものを食べることが大好きですが、AGEsについて勉強をしていると食べながら、頭の片隅でエネルギーや脂質などを常に考えてしまいます。 先日AGEsについてブログを書きましたが、御理解いただけたでしょうか? →AGEsって知ってますか?歯周病と糖質の関係 今回はAGEsの対策について書きたいと思います。 まず、AGEsは糖とタンパク質が加熱されて生成されますので、AGEsを生成しない調理法を行えばよいのです! ①100℃以上の高温で調理しない! 揚げ物、オーブン料理、電子レンジ、炒め物を繰り返し行うとAGEsが増える原因となります。最近は電子レンジで簡単調理が可能となりましたが、AGEsが増えるので、控えた方がAGEs対策にはオススメです! では、どう調理したらよいでしょうか? 答えは、煮る、蒸す、茹でるといった調理です! そうです、和食です!和食が健康に良いということはよく耳にするお話ですが、AGEs対策に持ってこいの調理法なのです。 でも、美味しいお肉だってお魚だって食べたいですよね。そんな方はあらかじめ低温でソテーすることで、AGEsの発生を抑えることが出来ます♪ ②正しい油の選択を行う。 コレステロールゼロの油など様々な油が出回っていますが、植物油はAGEsを増やす原因になります。植物油に含まれるリノール酸の過剰摂取はアトピー性皮膚炎に繋がるなど様々な疾患をもたらすといわれています。ひまわり油や菜種油、ごま油などの植物油の過剰摂取は気をつけた方がよさそうですね。 そして油を使用する際もコールドスタート(冷たい鍋に油を注いでから火をつける)や油の繰り返し使用を避けることでもAGEs対策になります。揚げ物をする際はたくさん油を使用するので勿体ないですが、濾過では酸化物質やAGEsは除去出来ません。健康のためにも油の繰り返し使用は避けましょう。 調理方法というのは調理する側にゆだねられますが、食べる側の選択でもAGEsを減らすことは出来ます。 ①AGEsをためない食材選び AGEsは血糖値×持続時間という内容を前回書きましたが、糖質の高い食べ物を食べ続ければ勿論AGEsの生成量は増えてしまいます。 “異性化糖(デンプンを酵素又は酸により加水分解して得られた、主としてブドウ糖からなる糖液、別名コーンシロップ)”はAGEsを作る速度が10倍といわれています。お買い物する際に裏側を見てください。お菓子や清涼飲料にたくさん含まれています。 また、冷凍食品やレトルト食品も高温加熱になるのでAGEsを生成しやすくなります。 では、AGEsをためない食材とはなんでしょう? 難しくなりますが、答えは、αリポ酸やスルフォラアン、抗酸化作用のある野菜、クエン酸を含む食材です! 具体的には •αリポ酸‥ほうれん草、トマト、人参、ブロッコリーなど •スルフォラアン‥ブロッコリースプラウト、スーパースプラウト •抗酸化作用のある野菜‥白菜、生姜、カブなど •クエン酸‥レモン、すだち、柚子など その他、大豆やこんにゃく、きのこ、納豆や山芋などのネバネバ系食材、海草類もAGEsを抑えてくれます! 唐揚げやさんまの横にレモンやすだちなど置いてありますが、これはAGEsを抑えるためにも使ってあげるとよいでしょう♡ その他にもノニノニやビート、ワイルドベリー、ブドウ、タマネギの皮、ビタミンK、ハスの実、シナモン、ルイボス、DHA、イソフラボン、エピカテキン、オメガ3脂肪酸も糖化を抑制してくれます。 ②食べ方に注意する。 これが1番何も気にせず楽に行えるかもしれませんね。 •よく噛んで食べる。 •ながら食べを避ける。 •こげたものを食べない。 •タンパク質から食べ、最後に炭水化物を食べる。 •甘い物は食後に食べる。 •食後は就寝まで2~3時間空ける。 カミング30という言葉がありますが、30回は噛んでから飲み込むようにしていただくと消化酵素も分泌されるのでオススメです! ③適度な運動を行う。 食後20分〜30分経過してから、20分~30分程度運動するとよいと言われています。 全てを行うことは難しいかもしれませんが、出来る事から始めてAGEsを減らしましょう! また、補足ではありますが、肌も70%がコラーゲンタンパク質で出来ているのでAGEsを摂取し続けるとくすみ、たるみ、黄ばみとして現れます。紫外線は肌の表層にあるケラチン線維をAGE化するため、UVケアは年中行う必要があります。 特に日差しが強い季節ですから、みなさんお肌のAGEs化をしっかり防いで美肌を目指しましょう。 また、アディポネクチンについてブログを書きたいと思います。
こんにちは、管理栄養士の鈴木です。 まず、歯周病と歯周治療の周産期合併症への影響 ◆ 歯周病 → 周産期合併症 ①歯周病に罹患した妊婦は、早産、低体重児出産、早産低体重児出産、妊娠高血圧腎症のリスクが増加する。 ②炎症性物質、ホルモン、タンパク分解酵素が血行性に胎児に到達して影響を与える可能性がある。 ◆ 歯科治療 → 周産期合併症 ①歯周治療は歯周炎をもつ妊婦の周産期合併症を改善する可能性が低い。 ②歯周治療は妊娠初期か受胎前に行うべきである。 ③妊娠中(もしくは妊娠を望んでいる方)の歯周治療は以下の様に。 〈歯周が正常な場合〉・ブラッシング、歯管清掃(フロス、歯間ブラシ)が重要 〈歯周炎の場合〉歯垢・歯石除去による炎症の抑制 前回、”歯周病の治療と予防は周産期合併症の原因を1つ減らすことになる”という事をお伝えしました。 予防については、歯周病にならないに越したことはありません、妊娠前も妊娠中も、もちろんその後も続けていきましょう。 上記の中にもありますが留意しなければいけないのは、歯周病にかかっている場合の治療の時期。 妊娠中に歯科治療を行うことは局所的、全身的感染のリスクを減らすためには時期が少し遅く、早産を防ぐことにおいては効果が低いようなのです。 ですから、治療は妊娠初期または受胎前に行うことが とても重要なのです。 結婚を機に婦人科で検診を受ける方、妊娠を望んで婦人科にかかる方、いろいろいらっしゃると思いますが、同時に 歯科検診も受けましょう! 健康な口腔環境は、赤ちゃんの健康も育みます ♪ プルチーノ歯科・矯正歯科でお待ちいたしております☆
こんにちは!歯科衛生士の新垣です☺♡ さて今日はPMTCについてお話したいと思います!! PMTCとは(Professional Mechanical Tooth Cleaning)毎日の自分で行う歯磨きでは落ちない汚れを歯医者さんにある機械を用いて綺麗にクリーニングすることです✨ 今回は着色を気にされている方のPMTCを行いました。 Before 上顎 After 上顎 最後歯面がツルツルになりとても綺麗になりました✨患者さんもとても喜んでくれて嬉しかったです(^▽^)/ 着色が気になる方唾液が少ない方に是非お勧めですよ🎶 ☆PMTCのコース内容☆ 着色取り 歯石取り リップモイスチャー 唾液腺マッサージ ¥5,000+taxでご案内してます!!プルチーノ歯科矯正歯科でお待ちしておりますので気になる方はご連絡お待ちしております(*^▽^*)❤❤
こんにちは。 管理栄養士 ではなく、歯科医師の小川です。私も独学ではありますが、食事と離乳食や食事と生活習慣病、食事と糖尿病など勉強していました。 歯科医師として食事管理がいかに重要か伝えていけたらいいなと思っております。そして私だけでは栄養管理の知識が不十分ですので、管理栄養士さんを患者さんと歯科とを、医科とを繋ぐ架け橋として一緒にお仕事していただいています。 まずはAGEsについてです。 みなさん、AGEsをご存知でしょうか? AGEsとは終末糖化産物<Advanced Glycation End Products> といい、名前の通りタンパク質と糖が加熱されて出来た物質です。 AGEsは糖尿病合併症や動脈硬化、骨粗鬆症、後縦靭帯骨化症、筋萎縮、関節リウマチ、加齢黄斑変性、非アルコール性脂肪肝炎、インスリン抵抗性歯周病、アルツハイマー病、神経変性疾患、皮膚疾患、皮膚老化などの発症に強く関わっていると報告され、最近注目されている物質です。 AGEsの出来る過程ですが、体内で生成される場合と体外で生成される場合があります。 体内で血中のブドウ糖が過剰、つまり高血糖状態になると身体を作っている細胞や組織のタンパク質に糖が結びつき、体温で加熱されて糖化されます。体温で生じるなんて恐ろしいですよね。 AGEsの生成量は「AGEs量=血糖値×持続時間」で決まります。つまり高血糖状態が続けば続くほど、AGEsは生成されるのです。 ですので、糖尿病の方は勿論AGEsが増加します。AGE化したタンパク質は本来の機能を発揮しないため,免疫機能を刺激して炎症性の組織破壊を引き起こしやすいのです。また、メタボリック症候群の方でも脂肪細胞のAGE受容体とAGEが結合して脂肪細胞の悪玉化が生じます。脂肪細胞の悪玉化についてはまた後日ご紹介します。 そして体外の場合が更に恐ろしいです。タンパク質と糖が加熱されると生じるということはこちら、 クレープなんてAGEsの塊です!!! フライドポテト、ホットケーキこれらも全てAGEsが生成されています。生成されたAGEsの一部は消化の段階で分解され、約7%は排泄されずに体内に溜まっていきます。 このAGEsですが、気をつけて頂きたいのは生活習慣病などの疾患を持った方だけではありません。AGEsは胎盤を通して母体のAGEが胎児にも移行するのです。ですのでAGEの対策は赤ちゃんの頃から、胎児の頃から行う必要があります。 そしてAGEsによる老化は、肌のくすみや、ハリが失われたりシワが増えたりなど、見た目の老化にも影響しますので女性は気をつける必要があります。「老け顔は早死にする」という話は嘘でなないということです。 次回はAGEsの予防と対策について書きたいと思います。食事方法などで対策が出来ますので、若々しく健康でいるために読んでいただけたらと思います。 そして、歯科と医科は分離されがちですが、歯周病になる原因も病気になる原因も同じところがあるので、何らかの病気とお医者さんに診断された方は歯周病も患っている可能性が高いですので、歯科を受診していただくことをお勧め致します。